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八十二銀行が合併で「八十二長野銀行」へ 2028年度にシナジー効果74億円の試算

若山 卓也
若山 卓也
金融ライター
2024.09.11
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八十二銀行が合併で「八十二長野銀行」へ 2028年度にシナジー効果74億円の試算

新NISAのスタート、日経平均株価の史上最高値更新、日銀の国内マイナス金利政策の解除など、日本経済がさまざまな局面を迎えている昨今、Finasee編集部が厳選した「躍進する日本企業」を紹介していくシリーズ。今回は「八十二銀行」について解説します。

長野県に新しい銀行が誕生しようとしています。八十二銀行と長野銀行が合併し、商号を「八十二長野銀行」へ改める予定です。合併は2026年1月を予定しており、実現すれば同行は長野県に本店を置く唯一の地方銀行となる見込みです(出所:八十二銀行 インフォメーションミーティング資料(2024年5月30日開催分))。

合併は八十二銀行を存続会社として行われることが予定されています。

八十二銀行はどのような銀行なのでしょうか。概要と業績を押さえましょう。また経営統合で期待されるシナジー効果も紹介します。

有価証券の保有は地銀首位級 M&Aで長野県唯一の地銀に

八十二銀行は長野県を地盤に持つ地方銀行です。複数の銀行が合併し、1931年に現在の八十二銀行が設立されました。前身行を含めると歴史は1877年にまでさかのぼります。

店舗は長野県が中心ですが、東京都や愛知県などにも展開しています。また地元企業の海外進出を支援する考えから、シンガポールと上海、バンコクにも店舗を持ちます。なお、八十二銀行は自己資本比率規制上の国際統一基準行です。

八十二銀行は銀行業とリース業を報告セグメントに持ちます。リース業は主に事業者向けのファイナンスリースとオペレーティングリースで構成されます。子会社には証券会社やベンチャーキャピタルも持ちますが、寄与は小さく、全体の利益のほとんどは銀行業で稼いでいます。

【八十二銀行のセグメント利益(連結、2024年3月期)】
・銀行業:333億円
・リース業:16億円
・(参考)その他:2億円
※「その他」は報告セグメントに含まれない事業区分。「その他」には証券業やベンチャーキャピタル業を含む。

出所:八十二銀行 決算短信

八十二銀行は有価証券の保有が大きいことで有名です。バランスシート上の貸出金は地銀12位ですが、有価証券は地銀首位となりました(単体、2024年3月末)。八十二銀行は政策保有株を多く持っており、それが反映されたものと考えられます。特に地元にゆかりのある信越化学工業の保有が大きく、1銘柄で3881億円がバランスシートに計上されています(出所:八十二銀行 有価証券報告書)。

【地方銀行の有価証券残高 上位5行(単体、2024年3月末)】
・八十二銀行:3兆3459億円(53.9%)
・京都銀行:3兆3350億円(49.6%)
・静岡銀行:3兆3343億円(31.9%)
・福岡銀行:3兆2210億円(27.3%)
・七十七銀行:3兆0864億円(52.6%)
※()は有価証券の貸出金に対する比率

出所:全国地方銀行協会 地方銀行の決算

長野県に新しい銀行が誕生しようとしています。八十二銀行と長野銀行が合併し、商号を「八十二長野銀行」へ改める予定です。合併は2026年1月を予定しており、実現すれば同行は長野県に本店を置く唯一の地方銀行となる見込みです(出所:八十二銀行 インフォメーションミーティング資料(2024年5月30日開催分))。

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著者情報

若山 卓也
わかやま たくや
金融ライター
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。
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