合理的な意思決定
前にも書いたように、自分の特性(ここではリスク回避度)に合わせてその都度最適な意思決定を行っていくことは非常に重要です。絶対の正解がない中で、自分が下した判断によって損失を被ったり、ああしておけばよかったと後悔したりすることがあるかもしれません。そんなときに、合理的なフレームワークに沿って意思決定をしておけば、そのような後悔を小さくすることができます(ゼロにはなりませんが)。最善を尽くした結果だとして現実を受け入れることができるからです。その積み重ねこそが、生涯効用、別の言い方をすれば一生を通じた幸福度の合計を高めることになるのでしょう。
テクニカルな補足
蛇足になりますが、図1のアンケートがどのようにリスク回避度とつながっているかについてQ1を例にとって見ておきましょう。やや(かなり)数学的なので、無視していただいてもかまいません。
まず、CRRA効用関数を次のように置きます。
ここで、Q1のゲームは確率50%で資産が0.9倍になり、確率50%で(1+x)倍になるというものです。なお、xは各選択肢の値に対応します。そして、回答者がこのゲームを受け入れても良いと思うのは以下の式が成り立つときです。
これをγ=1,2,3,4,5 の各ケースについて解けば、x≅11%,12.5%,14.5%,17%,20.5%となります。そして、Q2、Q3についても同様に計算することができます。「あなたのリスク回避度はいくらですか?」と直接聞くより、この方がうまくその人のリスク回避度を測ることができそうです。
