変化が激しい時代の中で、会社の「パーパス(存在意義)」を定め、そのパーパスを実現するための経営戦略と結びつくような「付加価値」を生み出す人材の育成に、経営としてどう取り組んでいるか、すなわち「人的資本経営」に関する注目度がアップしてきている。
昭和の時代は「経済的な豊かさ」というシンプルな目標に向かって社会・会社・社員が連動することで、右肩上がりの経済成長を実現できたが、価値観の多様化が進み、社会や産業構造の変化・コロナを経て、人々の生活様式までもが大きく変化する「転換点」にある。こうした時代では、[図表1]の通り、「社会・会社・社員」の重なりの部分が小さくなるような「遠心力」が働きがちである。