この数年で劇的な変化を遂げている米国アドバイザー市場の最新動向について、帝京平成大学教授の沼田優子氏が分かりやすく解説します。米国では証券リテールの分野で対面チャネルのシェアが急速に増えています。デジタル全盛の現代にあって、むしろ対面サービスが活況を呈するという一種のパラドクス(逆説)が起きているのです。
沼田教授はパラドクスの背景として「富の分布の変化」を指摘します。もはや今の米国社会は、所得の中間層に当たる人口が分厚い「ベルカーブ(つり鐘型)」モデルが全く当てはまりません。富の中・下位層の人口が極端に多く、富裕層はわずかしかいない「ロングテール(長い尾型)」の社会構造に変容しています。
このセミナーでは、「ロングテールの世界」が独立系アドバイザーのチャネルにとってなぜ有望と言えるのかを、沼田氏が多角的に説明します。富の格差が広がる日本も、独立系アドバイザーが伸びる余地が大きそうです。
沼田氏は金融庁金融審議会・顧客本位タスクフォース(TF)の委員でもあります。TFが12月にまとめた中間報告書案のポイントについても、お話いただきました。