建設株が大幅下落!その理由と投資チャンスを探る(鹿島建設・大林組・大成建設・清水建設)

鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設。上場するスーパーゼネコン4社の株価が、ピークをつけてから下落しています。

業績は好調で、利益率も改善しているにもかかわらず株価が下がり、PERは13倍前後まで低下しています。

「何か問題が起きているのか」「割安に買える機会なのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

背景にあると考えられるのは、業績のピークアウトに対する懸念です。

ただし、建設需要がなくなったという単純な話ではありません。

仕事はあっても、それをこなす人手が足りないのです。

これまで利益を押し上げてきた利益率の改善が一巡すれば、次の成長をどう実現するのかが問われます。

今回は、スーパーゼネコン4社の株価下落の背景、各社の得意分野、そして長期投資で注目したいポイントを整理します。

好業績でも株価が下落するスーパーゼネコン4社

2024年初頭を100として4社の株価推移を見ると、2026年2月末ごろにいったんピークをつけ、その後は下落基調となっています。

大成建設は、ピークからおよそ半値となる場面がありました。

4社の中で比較的変動が小さい鹿島建設でも、ピークから3〜4割程度下がっています。

業界全体として、かなり大きな調整が起きている状況です。

一方で、業績は悪くありません。

鹿島建設では今期の売上・利益が若干下がる見通しですが、それ以外の3社は過去最高の売上高を見込んでいます。

近年は受注する案件の内容もよくなり、利益率の改善が業績を支えてきました。

人手不足が進み、大きな建設案件を引き受けられる会社が限られるなかで、ゼネコンに追い風が吹いているというのが少し前までの見方でした。

では、なぜ株価が下がっているのでしょうか。

一つの見方は、投資家、とりわけ機関投資家が「今の好業績がピークなのではないか」と懸念しているということです。

現在の業績そのものよりも、その先に利益を伸ばせるのかが意識されていると考えられます。

需要はあるのに仕事を増やせないという壁

土木でも建築でも、建設需要はあります。

公共インフラは老朽化しており、対応が必要です。

建築の分野でも、半導体工場や高付加価値な製造業の工場、都市の再開発など、さまざまな案件があります。

問題は、そうした案件を手掛けるための人手や施工体制が足りないことです。

人手不足に加えて、働き方改革への対応も求められます。

仕事があるからといって、際限なく受注を増やすことはできません。

施工できる量に限界がある以上、それが業績拡大のボトルネックになります。

かつての建設不況のように、仕事がなくて業績が悪くなるという話ではありません。

需要があっても、それ以上こなせないために成長が止まるのではないか、という懸念なのです。

これまでは、人手不足によって受注する側の立場が強くなり、利益を出しやすくなりました。

しかし、同じ人手不足が、今度は受注量を増やせない制約にもなっています。

この構造を理解すると、業績がよいのに株価が下がるという、一見すると不思議な動きも捉えやすくなります。