三菱アセット・ブレインズ提供のデータに基づいて2026年4月の各資産のリターンを「MAB投信指数(MAB-FPI<Fund Performance Index>)=日本の公募追加型株式投資信託全体(除くETF)の動向を表す指数」でみると、トップは「エマージング株式」の13.16%(前月はマイナス10.53%)、第2位が「外国株式」の11.38%(同マイナス6.19%)、第3位が「国内株式」の10.56%(同マイナス11.40%)と株式ファンドが2ケタの上昇で切り返した。「国内債券」(マイナス0.64%)を除くすべての資産クラスでプラスリターンになった。3月は中東情勢の緊迫化によってすべての資産クラスでマイナスリターンとなったが、4月になって紛争終結に向けた交渉も始まり、3月の紛争ショックを克服した格好になった。
4月のリターン上位ランキングは上位を「半導体」が占めた。トップは、「半導体関連世界株式戦略ファンド」(設定は三井住友トラスト・アセットマネジメント)で、月間リターンは48.15%だった。主として、日本を含む世界の株式市場に上場する企業のなかから、半導体関連企業の株式に投資するファンドだ。実質的な運用はマニュライフ・インベストメント・マネジメント(US)が行う。3月末時点で組み入れ上位だったマーベル・テクノロジーは4月月間で株価が66.73%上昇、アドバンスト・マイクロ・デバイセズも74.26%上昇、アステラ・ラブズも75.56%上昇など、好調な決算発表を受けて半導体関連の株価が大きく上昇した恩恵を直接受けている。
第2位から第5位までは「SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)」に連動するインデックスファンドが入った。SOX指数はエヌビディア、ブロードコム、マイクロン・テクノロジー、マーベル・テクノロジー、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ、KLA、インテル、クアルコムなど米国上場の著名な半導体関連30社で構成された指数で時価総額加重平均を採用している。第2位の「ニッセイSOX指数インデックスF(米国半導体株)<購入・換金手数料なし>」(ニッセイアセットマネジメント)が月間リターン43.92%、「ニッセイ・インデックス・SOX(米国半導体株)」(同)が43.88%、「インデックスファンドSOX指数(米国上場半導体株式)」(アモーヴァ・アセットマネジメント)が43.87%、「楽天・プラス・SOXインデックス・ファンド」(楽天投信投資顧問)が43.76%と、ほぼ同じようなリターンを残している。
第6位以下も半導体関連に投資するファンドだった。第6位は「世界半導体関連フォーカスファンド」(SBI岡三アセットマネジメント)の41.10%、次いで、「しんきん日米半導体株ファンド」(しんきんアセットマネジメント)」の40.75%、「アジア半導体関連フォーカスファンド」(SBI岡三アセット)の35.96%、「(野村インデックスF)日経半導体株」(野村アセットマネジメント)の35.83%、「eMAXIS 日経半導体株インデックス」(三菱UFJアセットマネジメント)の35.81%とトップ10は半導体関連株ファンドで占めている。米国株だけでなく、アジア株、日本株もそろって上昇していることがファンドの運用成績からもわかる。
「(野村インデックスF)日経半導体株」の組み入れ上位銘柄は、キオクシアホールディングス(4月月間で96.86%上昇)、東京エレクトロン(同19.23%)、アドバンテスト(同39.01%)、ディスコ(同20.85%)、ルネサスエレクトロニクス(同49.29%)など、米国株に見劣りしないほど日本株の株価が上昇していることが確認できる。
半導体関連株の株価は5月に入ってからも好調を持続しているが、特定の産業に偏っているため、何かの材料をきっかけに一斉に株価が反落するリスクを内包している。今後の動向をしっかり見ていきたい。
執筆/ライター・記者 徳永 浩


