finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

金融機関ユーザー情報の「見える化」で、金融サービス仲介業をバージョンアップへ?
デジタル行財政改革会議で加速する議論の中身とは

川辺 和将
川辺 和将
金融ジャーナリスト
2025.02.19
会員限定
金融機関ユーザー情報の「見える化」で、金融サービス仲介業をバージョンアップへ?<br />デジタル行財政改革会議で加速する議論の中身とは

政府は、金融機関における個人利用者のデータを柔軟に活用できるよう環境整備を進める方針です。個人情報保護法の見直しにより、利用者本人の直接的な同意がなくてもデータの共有を可能にする範囲を広げる方向で議論が進められています。また、個人のライフプラン設計を後押しするため、金融サービス仲介業の枠組みを活用し、商品横断的にデータを集約し、見える化するサービス提供を促す案も浮上しています。

2月13日、内閣官房デジタル行財政改革会議はデータ利活用制度・システム検討会の第4回会合を開きました。

これまで検討会では、さまざまな産業分野におけるビッグデータの利活用を推進する観点で、個人情報保護法の改正を視野に意見交換やヒアリングを続けてきました。個人情報保護法は、企業が所有している個人情報、個人データを本来の目的外で活用する場合、事前に本人の同意を得ることを求めています。ただ、現行法はビッグデータの利活用がほとんど想定されていないため、時代に合わせて規制緩和を進めるべきとの論調が強まっています。

その上で今回の会合では、データ利活用を推進する重要性が高い準公共分野の一つとして、金融業界にフォーカスして議論が行われました。

この日、事務局(内閣官房)は「金融分野におけるデータの利活用によって実現する将来像」として次の2つの論点を示しました。

・データの相互運用によるイノベーション促進により、個人のニーズに即した金融商品やサービスを容易に選択できる環境づくりや、新ビジネスの創出等につなげることは考え得るか。

・家計等をはじめとして個人が金融データを柔軟に管理し、活用できる仕組みを整えることで、家計の収支管理や資産運用の利便性が向上し、資産運用立国の実現にもつながるのではないか。

 

1つ目の「データ相互運用」については、金融業界に限らず、政府全体として推進するビッグデータの利活用拡大に向けた施策の一環といえます。中島淳一元金融庁長官が顧問を務める金融データ活用推進協会(FDUA)においても、非競争領域でグループや企業の枠を越えてデータを共有するプラットフォームの創設などについて、すでに議論が進められています。

 

金融サービス仲介業に新枠?

一方、2つ目の「個人のデータの柔軟な管理・活用」は、不特定多数の利用者情報の集積であるビッグデータの利活用促進とは、やや文脈が異なります。一人一人の利用者が、別々の金融機関で所有している預金や株式、保険などの商品の情報について、ライフプラン設計のために横断的に集約し、見える化するサービスについて環境整備を進める趣旨とみられています。

 

事務局側は現時点で具体論に言及していませんが、参加した有識者側からは法改正に向けた踏み込んだ提案も聞かれました。金融サービス仲介業について、他の金融機関からの独立性の確保や顧客情報の管理に関するルールを再整備したうえで、顧客情報を活用したサービス提供を制度的に後押しする案や、2017年の銀行法改正で進められたAPI連携について、銀行以外の業種にも拡大すべきとの声が上がりました。

 

この日はゲストスピーカーとして、金融庁の堀本善雄・政策立案総括審議官も登壇。政府が掲げる「資産運用立国」の実現に向けた施策の一環として、金融経済教育の推進に関する直近の取り組みを紹介しました。

その上で堀本氏は、「私たちの考える金融経済教育とは、単なる教育・周知活動だけではなく、それを踏まえて自身の金融資産のストックやキャッシュを把握し、将来を見据えたライフプランの設計を促していく活動だと理解いただきたい」と説明。「その前提として、個々人がこれらのデータを容易に把握できる環境整備についても強い関心を持っている」と述べました。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
1

関連キーワード

  • #金融庁

おすすめの記事

笛吹けど踊らぬ“あの話”がついに動き出す?「高市一強」時代に金融庁が攻勢に出る5領域とは

川辺 和将

「オルカン」に歴史的な資金流入、パフォーマンスのトップは「国内半導体株」=26年1月投信概況

finasee Pro 編集部

米国経済 Deep Insight 第15回
中間選挙控えるトランプ政権2期目の試金石 移民政策厳格化がもたらす『副作用』をどうするか

窪谷 浩

野村證券の人気ファンドはインデックスからアクティブへ? 「半導体」「純金」など投資対象を限定してリターンを狙う

finasee Pro 編集部

「投資信託で長期投資! エッセイ・コンクール」<実務者部門>結果発表!【2月13日「NISAの日」記念】

finasee Pro 編集部

著者情報

川辺 和将
かわべ かずまさ
金融ジャーナリスト
金融ジャーナリスト、「霞が関文学」評論家。毎日新聞社に入社後、長野支局で警察、経済、政治取材を、東京本社政治部で首相官邸番を担当。金融専門誌の当局取材担当を経て2022年1月に独立し、主に金融業界の「顧客本位」定着に向けた政策動向を追いつつ官民双方の取材を続けている。株式会社ブルーベル代表。東京大院(比較文学比較文化研究室)修了。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
「オルカン」に歴史的な資金流入、パフォーマンスのトップは「国内半導体株」=26年1月投信概況
笛吹けど踊らぬ“あの話”がついに動き出す?「高市一強」時代に金融庁が攻勢に出る5領域とは
「支店長! ノルマから解放されたいです!」
米国経済 Deep Insight 第15回
中間選挙控えるトランプ政権2期目の試金石 移民政策厳格化がもたらす『副作用』をどうするか
プルデンシャル生命の組織に潜む歪み――彼らは「月のウサギ」を見上げなかったのか
「投資信託で長期投資! エッセイ・コンクール」<実務者部門>結果発表!【2月13日「NISAの日」記念】
野村證券の人気ファンドはインデックスからアクティブへ? 「半導体」「純金」など投資対象を限定してリターンを狙う
【みさき透】高校の試験に「インベストメントチェーン」「顧客本位」の出題が?!こどもNISAで熱を帯びる金融教育と金融機関の関わり方

ドコモショップが「投資の入口」に? マネックス証券と連携、1月29日から一部店舗スタッフがNISA口座開設や積み立てをサポート
第17回:「高校無償化」で加速する家計教育資金の大移動!影響を受ける意外な業種とは?
「支店長! ノルマから解放されたいです!」
「投資信託で長期投資! エッセイ・コンクール」<実務者部門>結果発表!【2月13日「NISAの日」記念】
SBI証券の売れ筋に変調? 純金価格の急落と米株物色の変化が「NASDAQ100ゴールドプラス」と「FANG+」を押し下げ
マネックス証券の売れ筋で国内株は「ブル型」が快走、米株に「ゴールドプラス」もパフォーマンスで圧倒
【みさき透】高校の試験に「インベストメントチェーン」「顧客本位」の出題が?!こどもNISAで熱を帯びる金融教育と金融機関の関わり方

野村證券の人気ファンドはインデックスからアクティブへ? 「半導体」「純金」など投資対象を限定してリターンを狙う
プルデンシャル生命の組織に潜む歪み――彼らは「月のウサギ」を見上げなかったのか
第17回:「高校無償化」で加速する家計教育資金の大移動!影響を受ける意外な業種とは?
楽天証券の売れ筋上位の「オルカン」など主要インデックスファンドは3年連騰、「国内株」や「純金」に分散志向?
ファンドモニタリングは、どの指標を参照すればいいか
(6)まとめ
「支店長! ノルマから解放されたいです!」
第17回:「高校無償化」で加速する家計教育資金の大移動!影響を受ける意外な業種とは?
野村證券の売れ筋にみる2026年の活躍期待ファンド、「宇宙関連株」は「日経225」と「米国テック株」を上回るか?
「IFAエグゼクティブ・サーベイ2025」注目ポイントを一挙解説(1)――ビジネス戦略編
【みさき透】高校の試験に「インベストメントチェーン」「顧客本位」の出題が?!こどもNISAで熱を帯びる金融教育と金融機関の関わり方

中道改革連合「ジャパン・ファンド構想」の見過ごせないリスクと、実現に向けた論点
「IFAエグゼクティブ・サーベイ2025」注目ポイントを一挙解説(2)――コンプライアンス・ガバナンス編
ドコモショップが「投資の入口」に? マネックス証券と連携、1月29日から一部店舗スタッフがNISA口座開設や積み立てをサポート
「投資信託で長期投資! エッセイ・コンクール」<実務者部門>結果発表!【2月13日「NISAの日」記念】
【連載】藤原延介のアセマネインサイト㉘
2025年投信資金フローは、外国株式型が減速する一方でアロケーション運用のニーズ拡大
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2026 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら