finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

しずおかFGの経常利益が「地銀最大」に ドコモとマネックスの提携が増益に関係か

若山 卓也
若山 卓也
金融ライター/証券外務員1種
2024.09.09
会員限定
しずおかFGの経常利益が「地銀最大」に ドコモとマネックスの提携が増益に関係か

新NISAのスタート、日経平均株価の史上最高値更新、日銀の国内マイナス金利政策の解除など、日本経済がさまざまな局面を迎えている昨今、Finasee編集部が厳選した「躍進する日本企業」を紹介していくシリーズ。今回は「しずおかフィナンシャルグループ」について解説します。

しずおかフィナンシャルグループは2023年度、経常利益が地方銀行グループで最大となりました。傘下行は静岡銀行のみながら、複数の銀行を持つ競合をも上回っています。なお、静岡銀行は単体でも地銀首位となっています。

【地方銀行グループの経常利益 上位3社(連結、2023年度)】
・しずおかFG(静岡銀行):1022億円
・コンコルディアFG(横浜銀行、東日本銀行など3行):770億円
・めぶきFG(足利銀行、常陽銀行):630億円

【地方銀行の経常利益 上位3行(単体、2023年度)】
・静岡銀行:870億円
・千葉銀行:860億円
・福岡銀行:646億円

出所:全国銀行協会 地方銀行の決算

しずおかFGの利益が大きくなった理由を探りましょう。また現在推進している、設立後で初の中期経営計画も紹介します。

東海・関東に広く展開 グループにはマネックスとコモンズ投信も

しずおかFGは静岡銀行を中核に持つ金融グループです。静岡銀行が持ち株会社制に移行し、2022年10月に発足しました。

静岡銀行は主に東海地方と関東地方に展開しています。静岡県以外では神奈川県に19店舗、東京都と愛知県に3店舗、大阪府に1店舗を持ちます(2024年7月26日)。静岡県以外の比重は大きく、国内貸出金における静岡県のシェアは2024年3月末で52%程度です(出所:しずおかFG 決算ハイライト)。

子会社にはリースや証券、クレジットカード会社などを持ちます。また持分法適用会社には静銀セゾンカード(議決権所有割合50.0%(2024年3月))のほか、マネックスグループ(同20.7%)とコモンズ投信(同22.4%)があります(出所:しずおかFG 有価証券報告書)。

営業基盤は大きく、貸出金は10兆円以上、総資産は16兆円を上回ります。総資産は、ほくほくフィナンシャルグループに次いで地銀グループ5位です。

【地銀グループの総資産 上位5社(連結、2023年度)】
・ふくおかFG(福岡銀行など5行):32兆6497億円
・コンコルディアFG(横浜銀行など3行):24兆3817億円
・めぶきFG(足利銀行、常陽銀行):21兆7861億円
・ほくほくFG(北陸銀行、北海道銀行):16兆3828億円
・しずおかFG(静岡銀行):16兆1415億円

出所:全国銀行協会 地方銀行の決算

しずおかフィナンシャルグループは2023年度、経常利益が地方銀行グループで最大となりました。傘下行は静岡銀行のみながら、複数の銀行を持つ競合をも上回っています。なお、静岡銀行は単体でも地銀首位となっています。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
次のページ ドコモとマネックスの提携が利益を押し上げ
1 2 3

関連キーワード

  • #地域金融機関

おすすめの記事

トランプ関税の混乱を横目に「戦略的自律」をめざす欧州企業に可能性、「テンバガー・ハンター・ヨーロッパ」の視点とは?

finasee Pro 編集部

第10回 投資信託選びの常識を疑え!(その2)

篠原 滋

主要インデックスファンドの中で「S&P500」の運用成績の弱さ目立つ。一方で横浜銀行グループ証券の売れ筋トップは?

finasee Pro 編集部

自民党が迫る「金融機関のデータ連携強化」でビジネス環境はどう変わる?【オフ座談会vol.5:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】

finasee Pro 編集部

福岡銀行の売れ筋上位に表れた分散投資の差、株式とは一線を画した「純金」のパフォーマンスとは?

finasee Pro 編集部

著者情報

若山 卓也
わかやま たくや
金融ライター/証券外務員1種
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
トランプ関税の混乱を横目に「戦略的自律」をめざす欧州企業に可能性、「テンバガー・ハンター・ヨーロッパ」の視点とは?
今月スタートした「投資運用関係業務受託業」を金融庁が激推し!金融機関に勤める中堅・若手の有望な移籍先に?
第10回 投資信託選びの常識を疑え!(その2)
いま改めて考える
国内プライベートエクイティの投資機会と活用可能性②
「支店長! ゴールベースアプローチをすれば、お客さま本位の提案になるということでよいですか?」
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」
第14回 異動退職者の増加はどのセクターにどんな効果を与えるか
主要インデックスファンドの中で「S&P500」の運用成績の弱さ目立つ。一方で横浜銀行グループ証券の売れ筋トップは?
福岡銀行の売れ筋上位に表れた分散投資の差、株式とは一線を画した「純金」のパフォーマンスとは?
【連載】投信ビジネスのあしたはどっちだ
③トランプ関税でボラティリティが高まる今こそ能動的なフォローを
「国債でも減損処理しなければならないケースがある」とは?
今月スタートした「投資運用関係業務受託業」を金融庁が激推し!金融機関に勤める中堅・若手の有望な移籍先に?
トランプ関税の混乱を横目に「戦略的自律」をめざす欧州企業に可能性、「テンバガー・ハンター・ヨーロッパ」の視点とは?
広島銀行の売れ筋に株価乱高下の影響、ランキングを上昇したファンドの特徴とは?
自民党が迫る「金融機関のデータ連携強化」でビジネス環境はどう変わる?【オフ座談会vol.5:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
「支店長! ゴールベースアプローチをすれば、お客さま本位の提案になるということでよいですか?」
福岡銀行の売れ筋上位に表れた分散投資の差、株式とは一線を画した「純金」のパフォーマンスとは?
⑤経営承継の課題と退職時期の決定問題【動画つき】
中国銀行で評価が高まった国内株ファンドに2つの流れ、さらに長期で「S&P500」を抜き去ったファンドとは?
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」
第14回 異動退職者の増加はどのセクターにどんな効果を与えるか
【みさき透】視界不良の「プラチナNISA」、意外に響くネットの評判 
「支店長! ゴールベースアプローチをすれば、お客さま本位の提案になるということでよいですか?」
今月スタートした「投資運用関係業務受託業」を金融庁が激推し!金融機関に勤める中堅・若手の有望な移籍先に?
プラチナNISAだけじゃない!「立国議連」提言書で見逃せない注目ポイント3選
野村證券の売れ筋で「国内株」の人気は浮上、「S&P500」が急落する中で踏みとどまったファンドとは?
【連載】投信ビジネスのあしたはどっちだ
③トランプ関税でボラティリティが高まる今こそ能動的なフォローを
【みさき透】視界不良の「プラチナNISA」、意外に響くネットの評判 
【文月つむぎ】毎月分配型のアウト/セーフは?当局に問われる「線引き力」
プラチナNISA新設に現実味、金融庁の懸念は業界がつい先送りした”アレ”の管理【オフ座談会vol.3:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
楽天証券の売れ筋がほとんど動かなかったのは大きな変化の前兆か? 意外にもろかった「SCHD」
三菱UFJ銀行の売れ筋で「日経225」と「S&P500」を再評価、「S&P500」をパフォーマンスで圧倒した人気ファンドとは?
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2025 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら