「親子開催」で日程のつじつま合わせ
今回のタスクフォース会合は、金融庁金融審議会での親会議にあたる市場制度ワーキング・グループとの合同開催という形式を取りました。通常であれば、作業部会で報告書を取りまとめてから親会議に上げ、さらに金融審総会を開いて政府に提出するという段取りが一般的ですが、政府として年末までに政策プランをまとめるという過密スケジュールもあり、「親子同時」の会合実施によって日程のつじつまを合わせた格好です。
報告書案の本文は、「資産運用業高度化」「アセットオーナーに関する機能強化」「スチュワードシップ活動の実質化に向けた取り組み」「成長資金の供給と運用対象の多様化の実現」という4つの柱で構成されています。なお、当局が作成した報告書案の「概要」の図では、本文で「成長資金の供給と運用対象の多様化の実現」に含まれるクレカ積立限度額引き上げなどを5つ目の柱として強調しています。
このうち投資信託ビジネスと関連の強い「資産運用業高度化」の章立てでは、「大手金融グループにおける運用力の向上やカバナンス改善・体制強化」と「資産運用会社におけるプロダクトガバナンスの確保等」、そして「資産運用業の新規参入促進」を打ち出しました。それぞれのポイントについてみていきます。