話題の「オルカン高配当」はどんなファンドか

去る9月30日、「eMAXIS 高配当全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン高配当)が新たに設定された。今や長期分散投資の定番となった「オルカン」こと「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に、「高配当」という要素を組み合わせた商品である。興味深いのは、同じ高配当株指数への連動を目指す商品に、「配当払出型」と「資産成長型」の2種類が用意されたことだ。前者は配当収益を定期的に受け取り、後者はファンド内で運用を続ける。この違いを見る前に、まずは「オルカン高配当」がどのようなファンドなのか、その特徴を整理しておこう。

「オルカン高配当」がベンチマークとして掲げる「MSCI ACWI 高配当利回り指数」は、単純に配当利回りの高い銘柄を集めた指数ではない。配当利回りに加え、配当の継続性や財務健全性なども考慮して銘柄を選別する。

そのため、元祖の「オルカン」のベンチマークであるMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(以下、MSCI ACWI)と比べると、中身はかなり変わる。銘柄数は約2400から約700に絞られ、米国の比率も60%超から50%程度まで低下する一方、日本や英国、スイスなどの比率は相対的に高くなる。

組入上位銘柄にも違いが表れる。MSCI ACWIでは時価総額の大きい米国の大型テクノロジー企業などが上位を占めやすいのに対し、高配当版では同じ米国株でも、エクソンモービル、ジョンソン・エンド・ジョンソン、コカ・コーラなどが上位に並ぶ。セクター別では、エネルギー、ヘルスケア、生活必需品などが多い。成熟した事業を持ち、継続的に配当を出してきた企業の存在感が大きくなるのが特徴だ。