finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

トランプ政権下で米国長期金利は上昇トレンドが濃厚 日本でも債券ファンド普及のチャンスに
ルーミス・セイレス&カンパニーCEO ケビン・チャールストン氏に聞く

finasee Pro 編集部
finasee Pro 編集部
2024.12.05
会員限定
トランプ政権下で米国長期金利は上昇トレンドが濃厚 日本でも債券ファンド普及のチャンスに<br />ルーミス・セイレス&カンパニーCEO ケビン・チャールストン氏に聞く

1月に誕生した第2次トランプ政権が世界経済を揺り動かしている。関税政策や減税、規制緩和などの行方が注目されるなか、債券市場への影響も見逃せない。米運用大手ルーミス・セイレスのケビン・チャールストンCEOに、日本の個人投資家が今後注目すべき投資機会について聞いた。

――トランプ新政権が発足しました。新政権と米国経済の動向をどのようにご覧ですか。

2024年の米国経済は非常に力強い成長を遂げました。成長ペースはやや鈍化するかもしれませんが、耐性は確認されています。米国の長期金利は上昇圧力を受ける可能性が高いと思われます。減税や規制緩和といったトランプ大統領の公約に加え、関税がどの程度引き上げられるかにも注目が集まる見通しです。トランプ大統領の任期は始まったばかりですが、通商政策はアジア、特に中国に大きな影響を与えるでしょう。

債券運用担当者の信用リスクを正確に評価する能力が試される局面に入ったと思われます。ルーミス・セイレスはまもなく創業100周年を迎えます。創業以来、当社は投資先企業の信用度を評価する独自の格付けシステムを開発してきました。特に、伝説的な債券投資家であるダン・ファスは、当社に約50年間在籍し、そのビジョンによって当社の優れた信用能力の確立に貢献しました。彼が当社に入社した当時、当社の投資文化はすでにファンダメンタル分析を中心としていましたが、彼の影響は、当社の債券投資の成功の礎となりました。

――そもそも米国の債券市場と投信市場は、どのような歴史をたどってきたのでしょうか。

米国債券市場は、18世紀後半に米国政府が戦争負債の資金調達を必要としたことに端を発しています。その後、社債や地方債(州や地方自治体の債務)も含まれるようになり、成長を遂げました。今日、米国債券市場は世界最大かつ最も流動性の高い市場の一つとなっています。

一方、米国初の投資信託は、1924年に設定されました。これは、ルーミス・セイレスの設立のわずか2年前のことです。投資信託は、個人投資家が専門家の管理の下、さまざまな資産クラスに分散投資することを可能にしました。

米国のリテール市場では早くから、個人投資家のポートフォリオに債券を組み入れることの重要性が認識されていました。ルーミス・セイレスは1990年代後半から日本でもサービスを提供しています。金利が比較的高い水準にある現在、日本の個人投資家に対して、債券ファンドでより高いリターンを提供する機会が生まれています。これまでの日本の市場環境では、債券投資から高いリターンを期待することは難しい状況でしたが、今は状況が異なります。

近年、日本の金融当局は、個人投資家の長期的な利益を受託責任の中心に据える必要性に加えて、リスク分散された安定したリターンを生み出すポートフォリオを設計する必要性を認識するようになりました。金融機関には、市場が混乱している状況においても、個人投資家が投資を継続できるようなサービスを提供することが、今後さらに求められるでしょう。

――日本の個人投資家も債券ファンドに注目すべきでしょうか?

日本の個人投資家は、過去数年、株式市場が概ね堅調に推移してきたことなどから、先進国株式ファンドや米国株式ファンドへの関心が高い傾向にあると聞いています。長期、分散投資を金融庁が推し進めていることで、預貯金から投資への動きがいよいよ本格化しているのではないでしょうか。

株式や投信の家計に占める割合が約53%と、日本より早く預貯金から投資の動きが進んだ米国では、株式ファンドと債券ファンドを持ち合わせる真の分散投資が進んでいます。米国のミューチャルファンドの10種類あるカテゴリー別の資金流入ランキングでは、過去10年、5年、3年、1年のすべての期間で債券ファンドが1位となりました。

一般的に株式は成長性が高く、価格変動が大きい資産です。一方、債券は定期的なインカム収益が期待できるため、株式に比べて安定した収益の獲得が期待できる資産です。特に、米国の国債や投資適格債券は信用リスクが相対的に低く、安全資産としての役割が期待できます。また、景気が悪化する局面などでの株式下落時に債券価格が上昇することが多く、株式ファンドと合わせて債券ファンドにも投資を行うことで、株式中心のポートフォリオのリスクを補完しながら、市場環境に左右されにくいポートフォリオを構築できます。

日本の投資家は、株式ファンドではすでに米国中心に海外投資を進めています。足元で5%程度のインカム収益が期待できる米国の国債や投資適格社債を中心に運用する安定資産としての債券ファンドへの投資を通じた、真の分散投資を進めることが今こそ重要ではないでしょうか?ルーミス・セイレスの米国投資適格債券戦略がその一助になれば幸いです。

――「貯蓄から投資へ」と動き出した日本市場に期待することは。

相応に高い金利環境となり、日本の投資家にも債券ファンドでより高いリターンを提供できる好機が到来しています。特に個人投資家に対して、われわれの魅力をアピールするチャンスだと考えています。これまでの相場環境では、債券投資だとあまり高いリターンを望みにくい投資環境でしたが、これからはリターンを期待できます。まずはNISAの成長投資枠で購入できる「ルーミス米国投資適格社債ファンド(年2回決算型)」の認知度を高めるべく、委託会社であるアセットマネジメントOne社を通じて販売会社への情報提供を一層強化してまいります。

 

ケビン・チャールストン氏

1988年より資産運用業務に携わり、2000年ルーミス・セイレス社に入社。入社後CFOとしてルーミスの経理、財務を統括し、2014年にはプレジデント(取締役社長)を兼任。その後、2015年にCEOに就任。

――トランプ新政権が発足しました。新政権と米国経済の動向をどのようにご覧ですか。

2024年の米国経済は非常に力強い成長を遂げました。成長ペースはやや鈍化するかもしれませんが、耐性は確認されています。米国の長期金利は上昇圧力を受ける可能性が高いと思われます。減税や規制緩和といったトランプ大統領の公約に加え、関税がどの程度引き上げられるかにも注目が集まる見通しです。トランプ大統領の任期は始まったばかりですが、通商政策はアジア、特に中国に大きな影響を与えるでしょう。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
1

関連キーワード

  • #マーケット&プロダクト
  • #債券

おすすめの記事

資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
③日本の金融リテラシー向上へ、将来の資産運用を支える人材を育てる

finasee Pro 編集部

【文月つむぎ】投資初心者を狙う「フィンフルエンサー」の脅威に備えよ 法規制があいまいな「グレーゾーン助言」の実態

文月つむぎ

第13回 運用資産に関わる常識を疑え!(その2)
高金利通貨での運用は有利?

篠原 滋

資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
②DX・企業価値・サステナ・オルタナの4分野で日本を動かす

finasee Pro 編集部

金融庁の大規模改編案は、下火気味の”プラチナNISA構想”の二の舞になるのか?【オフ座談会vol.7:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】

finasee Pro 編集部

著者情報

finasee Pro 編集部
ふぃなしーぷろへんしゅうぶ
「Finasee」の姉妹メディア「Finasee PRO」は、銀行や証券会社といった金融機関でリテールビジネスに携わるプロフェッショナルに向けたオンライン・コミュニティメディアです。金融行政をめぐる最新動向をはじめ、金融機関のプロフェッショナルにとって役立つ多様なコンテンツを日々配信。投資家の皆さんにも有益な記事を選りすぐり、「Finasee」にも配信中です。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
【文月つむぎ】投資初心者を狙う「フィンフルエンサー」の脅威に備えよ 法規制があいまいな「グレーゾーン助言」の実態
資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
③日本の金融リテラシー向上へ、将来の資産運用を支える人材を育てる
信頼たる資産運用アドバイザーには理由(わけ)がある “進化”した米国の資産運用ビジネスから日本が学ぶべき点は何か? 【米国RIAの真実】
金融庁の大規模改編案は、下火気味の”プラチナNISA構想”の二の舞になるのか?【オフ座談会vol.7:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
新規設定金額は前月の約4分の1に急減、「逆張り戦略」や「暗号資産」に投資するファンドも登場 =25年7月新規設定ファンド
社保審系会合でGPIFが「安定的収益を確保」実績を強調、オルタナティブ+インパクトの強化策に有識者から注文も
第13回 運用資産に関わる常識を疑え!(その2)
高金利通貨での運用は有利?
【連載】こたえてください森脇さん
④ネット証券ではなく、自金融機関で投信購入するメリットを説明できない。
FPパートナーへの業務改善命令は"FDレポートの保険版"?金融庁が処分にこめた3つのメッセージ
常陽銀行の売れ筋で期待を高める株式アクティブファンドとは? 売れ筋トップの「日経225」は上放れに安堵
信頼たる資産運用アドバイザーには理由(わけ)がある “進化”した米国の資産運用ビジネスから日本が学ぶべき点は何か? 【米国RIAの真実】
金融庁の大規模改編案は、下火気味の”プラチナNISA構想”の二の舞になるのか?【オフ座談会vol.7:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
【文月つむぎ】投資初心者を狙う「フィンフルエンサー」の脅威に備えよ 法規制があいまいな「グレーゾーン助言」の実態
資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
①国内外の金融50社超が参加!資産運用フォーラムが目指すもの
社保審系会合でGPIFが「安定的収益を確保」実績を強調、オルタナティブ+インパクトの強化策に有識者から注文も
常陽銀行の売れ筋で期待を高める株式アクティブファンドとは? 売れ筋トップの「日経225」は上放れに安堵
2025年NISAアンケート調査の結果から見える地域金融機関の投信販売施策
「支店長! 同行訪問していただく際、緊張してうまく話せなくなってしまいます!」
FPパートナーへの業務改善命令は"FDレポートの保険版"?金融庁が処分にこめた3つのメッセージ
資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
②DX・企業価値・サステナ・オルタナの4分野で日本を動かす
信頼たる資産運用アドバイザーには理由(わけ)がある “進化”した米国の資産運用ビジネスから日本が学ぶべき点は何か? 【米国RIAの真実】
【連載】こたえてください森脇さん
④ネット証券ではなく、自金融機関で投信購入するメリットを説明できない。
FPパートナーへの業務改善命令は"FDレポートの保険版"?金融庁が処分にこめた3つのメッセージ
【文月つむぎ】"フィーベース信仰"に一石? IFA団体が世に問う「顧客本位の新常識」とは
【みさき透】金融庁、FDレポートで外株の回転売買に警鐘 「2、3の事例はアウト」か
DCは本当に「儲からないビジネス」なのか? 業界活性化の糸口はカネではなく「情報」に?
令和のナニワ金融?万博でにぎわう大阪府の金融機関事情
【金融風土記】
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」
第15回 住宅ローン金利の上昇はどのセクターにどんな効果を及ぼすか
「支店長! 同行訪問していただく際、緊張してうまく話せなくなってしまいます!」
金融庁の大規模改編案は、下火気味の”プラチナNISA構想”の二の舞になるのか?【オフ座談会vol.7:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2025 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら