新興国の中央銀行が金を爆買い グリーンスパン氏が「金は究極の支払い手段」と太鼓判
1989年から2009年までの約20年間、長きにわたり外貨準備資産として保有した金を年平均で約400トン売却してきた中央銀行セクターは、2010年に再び積極的な金の購入に転じた。2022年には1082トンを購入し、過去最高を記録した(図表1参照)。2023年もその勢いは衰えず、第3四半期までに800トンもの金を買っている。金は現在、米ドル、ユーロに次ぐ第3位の準備通貨であり、中央銀行全体が保有する外貨準備の約14%を占める。世界に存在する金の約17%を中央銀行が保有している。
2010年以降の主な購入国は新興国の中央銀行が目立つ。ロシア、中国、トルコ、カザフスタン、タイ、インド、サウジアラビア、エジプト、ポーランド、ハンガリー、メキシコ、ブラジルなどである。