最近、「ファイナンシャル・ウェルビーイング」という言葉を耳にする機会が増えてきている。例えば、「2023事務年度 金融行政方針」(金融庁)では「金融経済教育の充実」に関する項目で「安定的な資産形成の重要性を広く浸透させるためには、金融経済教育の充実を通じて、国民の金融リテラシー向上に取り組むことが重要である。… 国民一人ひとりが描くファイナンシャル・ウェルビーイングを実現し、自立的で持続可能な生活を送ることのできる社会づくりに貢献していく。」とうたわれており、「金融経済教育の充実」による「金融リテラシー向上」とともに「(国民一人ひとりが描く)ファイナンシャル・ウェルビーイングの実現」を目指す姿と位置付けている。このように「ファイナンシャル・ウェルビーイング」が注目され出している背景には「個人の生活設計の変化」と「企業を取り巻く環境の変化」があるのではないかと考える。
「ファイナンシャル・ウェルビーイング」で読み解く「金融リテラシー度とウェルビーイング(幸福度)の不思議な関係」(1)
~ 注目が高まる「ファイナンシャル・ウェルビーイング」にふさわしい「金融経済教育」とは? ~
三井住友信託銀行 資産形成層(職域)横断領域 上席理事
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最近、「ファイナンシャル・ウェルビーイング」という言葉を耳にする機会が増えてきている。例えば、「2023事務年度 金融行政方針」(金融庁)では「金融経済教育の充実」に関する項目で「安定的な資産形成の重要性を広く浸透させるためには、金融経済教育の充実を通じて、国民の金融リテラシー向上に取り組むことが重要である。… 国民一人ひとりが描くファイナンシャル・ウェルビーイングを実現し、自立的で持続可能な生活を送ることのできる社会づくりに貢献していく。」とうたわれており、「金融経済教育の充実」による「金融リテラシー向上」とともに「(国民一人ひとりが描く)ファイナンシャル・ウェルビーイングの実現」を目指す姿と位置付けている。このように「ファイナンシャル・ウェルビーイング」が注目され出している背景には「個人の生活設計の変化」と「企業を取り巻く環境の変化」があるのではないかと考える。
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著者情報
井戸 照喜
いど てるき
三井住友信託銀行 資産形成層(職域)横断領域 上席理事
1989年 東京大学大学院 工学系研究科修了。住友信託銀行(現三井住友信託銀行)入社。企業年金制度の設計・年金ALM、運用商品の開発・選定等に従事後、2008年からラップ口座、投信・保険等の推進担当、トラストバンカシュアランス推進担当役員、2019年三井住友トラスト・ライフパートナーズ取締役社長、2022年資産形成層(職域)横断領域 副統括役員を経て、2023年より現職。
2022年より「老後資産形成に関する継続研究会 研究会委員」を兼任(公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構)。日本証券アナリスト協会検定会員、年金数理人、日本アクチュアリー会正会員。
【主な著作】『銀行ならではの“預り資産ビジネス戦略”──現場を動かす理論と実践』(金融財政事情研究会、2018)、『安心ミライへの「金融教育」ガイドブックQ&A』(金融財政事情研究会、2023)(共著)
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