finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

インド株ファンドが引き続き上位に 新NISAを前に投資家層が拡大傾向

Finasee編集部
Finasee編集部
2023.08.24
無料
インド株ファンドが引き続き上位に 新NISAを前に投資家層が拡大傾向

投資信託評価会社などが毎月公表するランキングデータをもとに、注目ファンドの概要やポイントを解説する「Finaseeファンドウォッチ」。今回は三菱アセット・ブレインズの「投信マーケット概況」より、2023年7月の投資信託全体の資金流出入額・純資産残高ランキングを解説します。

インド株ファンドが資金を集める

 

7月の資金流入額上位10ファンド中、3つがインド株を対象とするファンドであった。

6位   高成長インド・中型株式ファンド                             250.51億円
8位   高成長インド・中型株式ファンド(年1回決算型) 217.90億円
10位 ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド                178.69億円

2021年時点でインドは世界人口の17.8%を占め、中国とほぼ同じ人口規模になっているが、GDPシェアは3.4%にとどまり、中国の18.1%に比べて低い。ただ、将来的には経済においても成長が期待されている。IMFによると、市場レートベースで計算した2022年のインドのGDPは英国を上回り、世界第5位の経済大国になる見込みである。ただ、一人当たりGDPはまだ途上段階であり、2060年においてもOECD平均やG20途上国平均を下回る可能性が高い点には注意が必要だ。

インド株が注目される理由の1つは、グローバル企業が中国から移転してくる生産拠点に期待されていることである。米中の対立が深まる中、中国のサプライチェーン(供給網)に依存することに対するリスクを感じる国が増えており、実際に米国のアップルや世界の主要な半導体メーカーなどが進出を表明している。この情勢により、インド株の価値が高まっているのである。

最近、インド株式ファンドは2017年以来の資金流入でブームが到来している。ただ、インド株式ファンドは信託報酬が年率2%前後と高いため、長期投資においてはコストが重くなることに留意する必要がある。しかし、インド株式市場は今後成長が期待されており、インド経済の発展に伴い株式市場も拡大していく可能性がある。投資家は、インド株式市場の動向に注目し、適切な戦略を取ることが重要だろう。

公募株式投資信託(ETF除く)の純資産残高が100兆円突破

 

公募株式投資信託(ETF除く)では海外株式型や内外株式型などで資金流入が継続。約8448億円の純資金流入があり、2ヶ月連続の流入超となった。純資産総額は、前月比1兆2585億円増加の100兆1843億円となり、6ヶ月連続で過去最高を更新し、初めて100兆円を突破した。

特に海外の株式市場が堅調だったので、海外株に投資する投信への資金流入が増加している。7月には、米国のダウ工業株30種平均が約3%上昇し、株式市場が活性化していることが示された。

投資家の動向を把握するためには、日銀の買い入れ対象となっていないETFを除いた数値が適している。公募株式投資信託(ETF除く)の純資産残高増加は、新NISA(少額投資非課税制度)や政府の資産所得倍増計画によって、投資家の層は拡大しているといえるだろう。

7月の新規設定は前月とほぼ同水準であり、本数は29本、設定額は約1160億円だった。そして、設定額の約5割は、1位の「半導体関連世界株式戦略ファンド」によって占められている。同ファンドは、世界の半導体関連企業の中から成長性や株価の割安度を分析し銘柄を選定するテーマ型ファンドである。

個別ファンドで設定額が最も多かったのは、「半導体関連世界株式戦略ファンド」(三井住友トラスト)で約560億円、次いで「あおぞら・新グローバル分散ファンド(限定追加型)2023-07」(あおぞら)で約160億円だった。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
次のページ 純資産残高の動向は?
1 2
前の記事
新NISA目前! ゆうちょ銀行では対象ファンドが上位を独占
2023.08.18
次の記事
国内株式1位は高配当株ファンド 外国株式でテーマ型ファンドが選ばれる理由って? 
2023.08.25

おすすめの記事

【連載】金融史観~金融史が語る資産形成の未来~
⑫振り子の金融史観(下)―分断が進む現代の先を読む―

平山 賢一

楽天証券の売れ筋がほとんど動かなかったのは大きな変化の前兆か? 意外にもろかった「SCHD」

finasee Pro 編集部

SBI証券で「オルカン」「S&P500」の人気は継続するもののパフォーマンスは悪化、着実にランクアップするファンドとは?

finasee Pro 編集部

【文月つむぎ】毎月分配型のアウト/セーフは?当局に問われる「線引き力」

文月つむぎ

【連載】投信ビジネスのあしたはどっちだ
③トランプ関税でボラティリティが高まる今こそ能動的なフォローを

中村 裕己

著者情報

Finasee編集部
ふぃなしーへんしゅうぶ
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
【連載】金融史観~金融史が語る資産形成の未来~
⑫振り子の金融史観(下)―分断が進む現代の先を読む―
新潟との地銀越境統合は成功するか? 群馬県の金融事情【金融風土記】
【文月つむぎ】毎月分配型のアウト/セーフは?当局に問われる「線引き力」
楽天証券の売れ筋がほとんど動かなかったのは大きな変化の前兆か? 意外にもろかった「SCHD」
NISAで高齢者に毎月分配型解禁へ 制度の進化か参院選対策か、それとも「自民党・ネオ宏池会」の野望か 
【緊急座談会・みさき透とその仲間たち】
【連載】投信ビジネスのあしたはどっちだ
③トランプ関税でボラティリティが高まる今こそ能動的なフォローを
プラチナNISA新設に現実味、金融庁の懸念は業界がつい先送りした”アレ”の管理【オフ座談会vol.3:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
NECが資産形成ビジネスに参入
デジタル技術とアドバイザーのノウハウを掛け合わせ
日本の資産運用の裾野を拡大させていく
「支店長! 売れ筋の投資信託を3つ覚えて売れるようになりました。全ての商品を覚える必要はありますか?」
第9回 投資信託選びの常識を疑え!(その1)
【文月つむぎ】毎月分配型のアウト/セーフは?当局に問われる「線引き力」
楽天証券の売れ筋がほとんど動かなかったのは大きな変化の前兆か? 意外にもろかった「SCHD」
【連載】金融史観~金融史が語る資産形成の未来~
⑫振り子の金融史観(下)―分断が進む現代の先を読む―
SBI証券で「オルカン」「S&P500」の人気は継続するもののパフォーマンスは悪化、着実にランクアップするファンドとは?
新潟との地銀越境統合は成功するか? 群馬県の金融事情【金融風土記】
【連載】投信ビジネスのあしたはどっちだ
③トランプ関税でボラティリティが高まる今こそ能動的なフォローを
プラチナNISA新設に現実味、金融庁の懸念は業界がつい先送りした”アレ”の管理【オフ座談会vol.3:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
「支店長! 売れ筋の投資信託を3つ覚えて売れるようになりました。全ての商品を覚える必要はありますか?」
【連載】藤原延介のアセマネインサイト
⑲高齢者向けNISA創設の報道で再注目される毎月分配型ファンド
第9回 投資信託選びの常識を疑え!(その1)
NISAで高齢者に毎月分配型解禁へ 制度の進化か参院選対策か、それとも「自民党・ネオ宏池会」の野望か 
【緊急座談会・みさき透とその仲間たち】
新潟との地銀越境統合は成功するか? 群馬県の金融事情【金融風土記】
プラチナNISAの創設案が映す「森信親イズム」の終焉
【文月つむぎ】私が相場の先行きを悲観しない究極の理由
【金融庁企画室長 今泉氏が語る】金融事業者に期待する地域貢献とプロダクトガバナンスの実践
プラチナNISA新設に現実味、金融庁の懸念は業界がつい先送りした”アレ”の管理【オフ座談会vol.3:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
三井住友銀行で「世界のベスト」が売れ筋トップに返り咲き、「社債」や「ゴールド」が人気化する背景は?
シニア向け「プラチナNISA」で毎月決算型も解禁? 毎月決算型の選び方と使い方
みずほ銀行の売れ筋上位が5カ月連続で同じ理由、株価の急落にもしっかり耐えるファンドとは?
「支店長! 売れ筋の投資信託を3つ覚えて売れるようになりました。全ての商品を覚える必要はありますか?」
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2025 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら