finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

SBI証券処分の波紋、日証協会長はIFA管理見直しの可能性に言及

川辺 和将
川辺 和将
金融ジャーナリスト
2024.01.23
会員限定
SBI証券処分の波紋、日証協会長はIFA管理見直しの可能性に言及

主幹事を務めたIPO銘柄の株価を操作したとして金融庁がこのほどSBI証券に対し発出した行政処分が注目を集めています。業務停止1週間という期間設定の妥当性を疑問視する声も。日証協会長はSBI証券への処分とあわせて、IFA法人の管理の在り方についても検討する可能性に言及。業界の枠を越えて、余波が広がりつつあります。

SBI証券の作為的相場形成事件をめぐっては、昨年12月に証券取引等監視委員会が金融庁に対し処分を勧告していました。金融庁によると、SBI証券の執行役員兼機関投資家営業部長とIFAビジネス部管掌執行役員は2020年12月から翌21年9月にかけ、IPOにあたって主幹事を引き受けた3銘柄の新規上場株式について、初値の公募価格割れを防ぐ目的で、香港現地法人や提携先のIFA法人に対し、公募価格と同額の指値で買い付けるよう勧誘を指示。現地法人とIFAを通じ、機関投資家9社、一般投資家174人に公募価格と同額の指値で売りつけたといいます。

金融庁は1月12日に、同日から18日までの業務停止命令と業務改善命令を発出しました。SBI証券は処分を受けて謝罪コメントを公表。「行政処分を厳粛に受け止め、今後、より一層の内部管理体制の強化・充実を図り、再発の防止ならびに皆さまの信頼回復に向けて、役職員一同全力で努めていく」としました。

「短すぎでは」の疑問に金融庁幹部はどう答えたか

業界内で関心を集めたのは、1週間という業務停止命令の期間です。

SBI証券の作為的相場形成事件をめぐっては、昨年12月に証券取引等監視委員会が金融庁に対し処分を勧告していました。金融庁によると、SBI証券の執行役員兼機関投資家営業部長とIFAビジネス部管掌執行役員は2020年12月から翌21年9月にかけ、IPOにあたって主幹事を引き受けた3銘柄の新規上場株式について、初値の公募価格割れを防ぐ目的で、香港現地法人や提携先のIFA法人に対し、公募価格と同額の指値で買い付けるよう勧誘を指示。現地法人とIFAを通じ、機関投資家9社、一般投資家174人に公募価格と同額の指値で売りつけたといいます。

金融庁は1月12日に、同日から18日までの業務停止命令と業務改善命令を発出しました。SBI証券は処分を受けて謝罪コメントを公表。「行政処分を厳粛に受け止め、今後、より一層の内部管理体制の強化・充実を図り、再発の防止ならびに皆さまの信頼回復に向けて、役職員一同全力で努めていく」としました。

「短すぎでは」の疑問に金融庁幹部はどう答えたか

業界内で関心を集めたのは、1週間という業務停止命令の期間です。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
1

関連キーワード

  • #金融庁
  • #IFA
  • #証券

おすすめの記事

IFA法人のパイオニア、GAIAが上場 中桐啓貴社長に聞く 
フィービジネスを日本で定着させるために

finasee Pro 編集部

楽天証券の売れ筋「米国株」にみるパフォーマンス格差、「高配当株(SCHD)」不振の理由は?

finasee Pro 編集部

【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
③ 金融行政に本部が過剰反応?対面金融機関の役割とは

finasee Pro 編集部

SBI証券の売れ筋インデックスファンドにみえる限界、波乱の株式市場の中でパフォーマンスによって人気を集めたファンドとは?

finasee Pro 編集部

【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
② 投信窓販において収益性と顧客本位をどう両立させるか

finasee Pro 編集部

【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
① 「長期・積立・分散」だけが顧客本位なのか

finasee Pro 編集部

著者情報

川辺 和将
かわべ かずまさ
金融ジャーナリスト
金融ジャーナリスト、「霞が関文学」評論家。毎日新聞社に入社後、長野支局で警察、経済、政治取材を、東京本社政治部で首相官邸番を担当。金融専門誌の当局取材担当を経て2022年1月に独立し、主に金融業界の「顧客本位」定着に向けた政策動向を追いつつ官民双方の取材を続けている。株式会社ブルーベル代表。東京大院(比較文学比較文化研究室)修了。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
③ 金融行政に本部が過剰反応?対面金融機関の役割とは
【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
① 「長期・積立・分散」だけが顧客本位なのか
【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
② 投信窓販において収益性と顧客本位をどう両立させるか
「支店長! 一般職に投信のセールスをしろとおっしゃいますが、日常業務が忙しくてとても無理です!」
【文月つむぎ】伊藤豊氏が金融庁長官に就任へ 
知っておきたい新長官&3局長の横顔
SBI証券の売れ筋インデックスファンドにみえる限界、波乱の株式市場の中でパフォーマンスによって人気を集めたファンドとは?
【連載】藤原延介のアセマネインサイト㉑
パフォーマンス好調な欧州株ファンドに約11年ぶり高水準の資金流入
【みさき透】金融庁はなぜ毎月分配型に「免罪符」を与える気になったのか
新生モーニングスター始動 投信のレーティングとアワードに「将来性」の評価軸を導入へ 日本子会社のチャン社長に聞く
新プログレスレポートと金融庁幹部人事の背景を読む、キーワードは「官邸の弱体化」と「尻に火が付いた暗号資産対策」
【オフ座談会vol.6:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
① 「長期・積立・分散」だけが顧客本位なのか
新プログレスレポートと金融庁幹部人事の背景を読む、キーワードは「官邸の弱体化」と「尻に火が付いた暗号資産対策」
【オフ座談会vol.6:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
② 投信窓販において収益性と顧客本位をどう両立させるか
【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
③ 金融行政に本部が過剰反応?対面金融機関の役割とは
【みさき透】金融庁はなぜ毎月分配型に「免罪符」を与える気になったのか
「支店長! 一般職に投信のセールスをしろとおっしゃいますが、日常業務が忙しくてとても無理です!」
【連載】藤原延介のアセマネインサイト㉑
パフォーマンス好調な欧州株ファンドに約11年ぶり高水準の資金流入
【文月つむぎ】伊藤豊氏が金融庁長官に就任へ 
知っておきたい新長官&3局長の横顔
金融庁が「プログレスレポート2024」の公表を休止した深いワケ 「FDレポート」との違いが出せなくなった?
SBI証券の売れ筋インデックスファンドにみえる限界、波乱の株式市場の中でパフォーマンスによって人気を集めたファンドとは?
「自立と連携」を掲げて試行錯誤を重ね、確立された「銀証連携」モデルが新時代を拓く case of しずおかフィナンシャルグループ
「支店長! 一般職に投信のセールスをしろとおっしゃいますが、日常業務が忙しくてとても無理です!」
投信ビジネスに携わる金融のプロに聞く!「自分が買いたい」ファンド【アクティブファンド編】
【文月つむぎ】投信だけでなく保険販売でもFDを徹底できるか?知っておきたい「保険業法」改正のポイント
【特別対談】本音で語る“顧客本位”の理想と現実 現場と行政の対話が照らす「これからの投信窓販」
① 「長期・積立・分散」だけが顧客本位なのか
【文月つむぎ】伊藤豊氏が金融庁長官に就任へ 
知っておきたい新長官&3局長の横顔
いわき信組の不正を見抜けなかった金融庁、「根本的な人員不足」も背景
新プログレスレポートと金融庁幹部人事の背景を読む、キーワードは「官邸の弱体化」と「尻に火が付いた暗号資産対策」
【オフ座談会vol.6:かやば太郎×本石次郎×財研ナオコ】
三菱UFJMS証券の売れ筋にみえる国内株式ファンドへの期待、物価高で苦しむ年金生活者を支えるファンドとは?
外貨関連を軸に多彩なサービスを展開顧客の信頼を勝ち取る「総資産アプローチ」case of SMBC信託銀行
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2025 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら