finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

勝って当たり前、負ければたたかれる… 資本市場の横綱・GPIFの年間運用益が最高に 株式50%のポートフォリオはどうなる?

finasee Pro 編集部
finasee Pro 編集部
2024.07.09
会員限定
勝って当たり前、負ければたたかれる… 資本市場の横綱・GPIFの年間運用益が最高に 株式50%のポートフォリオはどうなる?

GPIFが5日に発表した2023年度運用収益は、前の年度から45兆円のプラスと過去最高を更新しました。収益率はプラス23%で、20年度に次ぐ過去2番目の成績です。

GPIFは資産ポートフォリオの方針として、国内・海外の株式と債券にそれぞれ25%ずつ配分しています。23年度の資産別収益は外国株式がプラス19兆円、国内株式がプラス19兆円、外国債券がプラス7兆円でした。国内外の株高の恩恵に加え、円安が進み外貨建て資産の含み益が増えたことが要因です。他方で国内債券は、日銀がマイナス金利を解除して金利が上昇(債券価格は下落)した影響を受け、1兆円のマイナスでした。

2024年度は5年間の中期目標の最終年度にあたります。現在の運用目標は年間で「名目賃金上昇率+1.7%」です。公的年金の支給額は賃金の変動に応じて改定されるため、積立金の運用でも賃金上昇率のトレンドを勘案します。

年金積立金の市場運用が始まった2001年からの23年間で、名目賃金上昇率は年率0.09%と極めて低い水準が続いてきました。その分、運用目標のハードルも低く押さえられてきた面があります。しかし、24年度の春闘で決まった賃上げ率は5%超とバブル期以降の最高を更新しました。このような傾向が続けば、GPIFに期待される運用利回りの水準も引き上がることになります。

今後、運用目標と基本ポートフォリオの見直し作業が本格化します。厚生労働省の社会保障審議会資金運用部会で今秋以降、GPIFの25~29年度の目標が議論され、それをもとにGPIFが25年3月に基本ポートフォリオの新たな方針を公表する見通しです。とりわけ、国内株と外国株の割合を10年ぶりに引き上げるかが焦点となります。

運用額の規模でGPIFと比肩するノルウェー政府年金基金の場合、ポートフォリオの7割を株式が占めます。カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)にいたっては株式比率が9割近くにのぼります。

GPIFの運用成績は老後の暮らしを支える公的年金の持続性にかかわるがゆえ、市場の変調で運用損を出すたびに大きな非難を浴びがちです。246兆円の運用資産額を誇る「資本市場の横綱」が繰り出す次の一手に注目が集まります。

GPIFが5日に発表した2023年度運用収益は、前の年度から45兆円のプラスと過去最高を更新しました。収益率はプラス23%で、20年度に次ぐ過去2番目の成績です。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
1

関連キーワード

  • #ニュース解説

おすすめの記事

みずほ銀行の売れ筋で復調する「米国株ファンド」、「グロイン」もパフォーマンスが伴ってランクイン

finasee Pro 編集部

【連載】こたえてください森脇さん
⑤NISA枠の使い切り、「成長投資枠で一括投資」「つみたて投資枠」どちらがいい?

森脇 ゆき

投信残高は史上最大の119兆円! 「S&P500」に代わって「世界のベスト」と「宇宙関連」が浮上、中国ヘルスケアも!?

finasee Pro 編集部

FPパートナーへの業務改善命令は"FDレポートの保険版"?金融庁が処分にこめた3つのメッセージ

川辺 和将

三井住友銀行の売れ筋で光るアクティブファンド、インデックスの不安定さを克服するファンドとは?

finasee Pro 編集部

著者情報

finasee Pro 編集部
ふぃなしーぷろへんしゅうぶ
「Finasee」の姉妹メディア「Finasee PRO」は、銀行や証券会社といった金融機関でリテールビジネスに携わるプロフェッショナルに向けたオンライン・コミュニティメディアです。金融行政をめぐる最新動向をはじめ、金融機関のプロフェッショナルにとって役立つ多様なコンテンツを日々配信。投資家の皆さんにも有益な記事を選りすぐり、「Finasee」にも配信中です。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
FPパートナーへの業務改善命令は"FDレポートの保険版"?金融庁が処分にこめた3つのメッセージ
みずほ銀行の売れ筋で復調する「米国株ファンド」、「グロイン」もパフォーマンスが伴ってランクイン
【連載】こたえてください森脇さん
⑤NISA枠の使い切り、「成長投資枠で一括投資」「つみたて投資枠」どちらがいい?
【連載】こたえてください森脇さん
④ネット証券ではなく、自金融機関で投信購入するメリットを説明できない。
足利銀行の売れ筋トップはバランス型、米国株式ファンドのランクアップが目立つ
DCは本当に「儲からないビジネス」なのか? 業界活性化の糸口はカネではなく「情報」に?
【文月つむぎ】"フィーベース信仰"に一石? IFA団体が世に問う「顧客本位の新常識」とは
投信残高は史上最大の119兆円! 「S&P500」に代わって「世界のベスト」と「宇宙関連」が浮上、中国ヘルスケアも!?
新生モーニングスター始動 投信のレーティングとアワードに「将来性」の評価軸を導入へ 日本子会社のチャン社長に聞く
滋賀銀行の売れ筋にみえる「打診買い」、新規ランクインファンドの中で他を圧倒するパフォーマンスを残しているのは?
FPパートナーへの業務改善命令は"FDレポートの保険版"?金融庁が処分にこめた3つのメッセージ
DCは本当に「儲からないビジネス」なのか? 業界活性化の糸口はカネではなく「情報」に?
【連載】こたえてください森脇さん
④ネット証券ではなく、自金融機関で投信購入するメリットを説明できない。
【文月つむぎ】"フィーベース信仰"に一石? IFA団体が世に問う「顧客本位の新常識」とは
【連載】こたえてください森脇さん
⑤NISA枠の使い切り、「成長投資枠で一括投資」「つみたて投資枠」どちらがいい?
投信残高は史上最大の119兆円! 「S&P500」に代わって「世界のベスト」と「宇宙関連」が浮上、中国ヘルスケアも!?
みずほ銀行の売れ筋で復調する「米国株ファンド」、「グロイン」もパフォーマンスが伴ってランクイン
三井住友銀行の売れ筋で光るアクティブファンド、インデックスの不安定さを克服するファンドとは?
【みさき透】金融庁、FDレポートで外株の回転売買に警鐘 「2、3の事例はアウト」か
「宇宙関連」と「世界半導体株」が抜け出した! 野村證券の売れ筋で目立つ米ハイテク株人気の復権
【文月つむぎ】"フィーベース信仰"に一石? IFA団体が世に問う「顧客本位の新常識」とは
第12回運用資産に関わる常識を疑え!(その1)
銀行預金ではインフレに負けるから投資すべき?
【連載】こたえてください森脇さん
④ネット証券ではなく、自金融機関で投信購入するメリットを説明できない。
【みさき透】金融庁、FDレポートで外株の回転売買に警鐘 「2、3の事例はアウト」か
「支店長! 業績を上げるためにFP資格は必要ですか」
「顧客意向」を盾に取る釈明に「喝」!?新FDレポートの見逃せない5つのポイント
FPパートナーへの業務改善命令は"FDレポートの保険版"?金融庁が処分にこめた3つのメッセージ
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」
第15回 住宅ローン金利の上昇はどのセクターにどんな効果を及ぼすか
広島銀行の売れ筋トップ10から「S&P500」が消える。人気を高めているファンドの特徴とは?
足利銀行の売れ筋トップはバランス型、米国株式ファンドのランクアップが目立つ
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2025 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら