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金融行政方針2023を読む 「資産運用立国」具体策は? 最善利益義務は?

川辺 和将
川辺 和将
金融ジャーナリスト
2023.09.04
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金融行政方針2023を読む 「資産運用立国」具体策は? 最善利益義務は?

金融庁は8月29日、2023事務年度の金融行政方針を公表しました。年末までに政策プランを取りまとめる「資産運用立国」の実現について、具体論の明記は避けつつも、議論の方向性を知るヒントが随所にちりばめられています。政府は資産運用業界のどこにメスを入れようとしているのか。関連法案が継続審査となっている「最善利益義務」はどうなるのか。そして監督当局として重点的にモニタリングを行うのはどのような点か――行政方針のポイントを解説します。       (金融ジャーナリスト・川辺和将)

「立国」に向けた5つの課題

金融行政方針は、金融庁が年1回、足元の情勢を踏まえて今後1年間の行政運営の方針を民間事業者などに提示するために策定・公表しています。

1年前の「金融行政方針2022」公表以来、新たなNISA制度の正式決定や岸田政権による資産運用立国に向けた政策プランの表明、栗田照久長官体制の発足、そして仕組債をめぐる行政処分発出や損害保険分野での相次ぐ不祥事発覚など、さまざまな出来事がありました。

今回の行政方針にはこれらの事案、情勢変化を反映した記述が多くみられます。特に資産運用立国については独立した章立てが新たに設けられました。24年1月のNISA刷新に合わせて政府が掲げる「資産運用立国」の実現に向け、政策プランを政府の「新しい資本主義実現会議」の下で年内に策定する方針が示されました。

資産運用業改革が金融行政の枠を越えて「政権マター」に引き上げられるということもあり、金融庁の行政方針の中に明確な具体策が示されているわけではありません。とはいえ、今後の議論の方向性を示唆する記載を見出すことはできます。

「立国」に向けた5つの課題

金融行政方針は、金融庁が年1回、足元の情勢を踏まえて今後1年間の行政運営の方針を民間事業者などに提示するために策定・公表しています。

1年前の「金融行政方針2022」公表以来、新たなNISA制度の正式決定や岸田政権による資産運用立国に向けた政策プランの表明、栗田照久長官体制の発足、そして仕組債をめぐる行政処分発出や損害保険分野での相次ぐ不祥事発覚など、さまざまな出来事がありました。

今回の行政方針にはこれらの事案、情勢変化を反映した記述が多くみられます。特に資産運用立国については独立した章立てが新たに設けられました。24年1月のNISA刷新に合わせて政府が掲げる「資産運用立国」の実現に向け、政策プランを政府の「新しい資本主義実現会議」の下で年内に策定する方針が示されました。

資産運用業改革が金融行政の枠を越えて「政権マター」に引き上げられるということもあり、金融庁の行政方針の中に明確な具体策が示されているわけではありません。とはいえ、今後の議論の方向性を示唆する記載を見出すことはできます。

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著者情報

川辺 和将
かわべ かずまさ
金融ジャーナリスト
金融ジャーナリスト、「霞が関文学」評論家。毎日新聞社に入社後、長野支局で警察、経済、政治取材を、東京本社政治部で首相官邸番を担当。金融専門誌の当局取材担当を経て2022年1月に独立し、主に金融業界の「顧客本位」定着に向けた政策動向を追いつつ官民双方の取材を続けている。株式会社ブルーベル代表。東京大院(比較文学比較文化研究室)修了。
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