クールな彼女が見せた無邪気な笑顔…ギャップに惹かれて交際開始
とはいえ、それを梨沙との交際の言い訳にするつもりはありません。
梨沙と私は、出会うべくして出会ってしまったと思っています。
梨沙は父親を早くに亡くし、母親がパートを掛け持ちしながら女手1つで育ててくれたそうです。シングルマザー家庭で今で言う体験格差に甘んじてきたせいか、旅行先にしろ、飲食店にしろ、私が連れていく先々で子どものように無邪気に喜んでくれます。普段の彼女はクールビューティで、その冷静沈着な仕事ぶりとのギャップに惹かれていきました。
梨沙も18歳年上の私に「お父さんのような安心感を覚える」と言ってくれています。
梨沙には会社を通じて賃貸マンションを借りてやっているので、2人の関係は社長の叔父にも話してあります。叔父自身、3度の結婚歴がありますから、私を咎めるわけでもなく、「麗美ちゃんにバレないように気を付けろよ。万一、離婚になったら高くつくぞ」と耳打ちしただけでした。
その万一になってしまったわけですが、麗美はそれなりの収入があるせいか、「財産分与は求めないし、慰謝料も要らない」と言うので、ひとまずは胸をなで下ろしました。
麗美が要求してきたのは、現在私立高校の2年生と1年生の詩織と沙織が社会に出るまでの学費を負担すること、そして、私が15年前に購入した今の自宅マンションを麗美に譲渡することでした。
マンションは娘たちが通う麗美の母校でもある私立校から近く、倉坂さんのサロンへの交通の便もいいので、離婚後もここで暮らし続けたいというのです。
それは、娘たちの希望でもありました。
私たちの離婚が年頃の娘たちの心を傷つけるのではないかと不安でしたが、話を持ち出した時は涙1粒流さず、「じゃあ、私たちはママについていくから」とあっけらかんと言ってのけたのは驚くと同時にショックでもありました。
とまれ、叔父の心配は杞憂に終わり、私たち夫婦はお互いの新しい生活に向けて歩みを進めていくはずでした。ところが、その先にとんでもない落とし穴が待ち受けていたのです。
●自宅マンションの譲渡を条件に離婚を成立させた神津さん。交際相手と新しい生活をスタートさせるつもりが、思わぬ「落とし穴」が待っていました。後編【「新婚生活は新しい家で」家賃50万円タワマンに海外挙式を希望する交際相手…50代バツイチ男性が陥った「八方塞がりの現実」】で詳説します。
※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。
