孫の背中に透けて見える長男夫婦の甘え
孫の学費を援助するというと裕福な家庭を思い浮かべるかもしれませんが、我が家は私が元地方公務員で妻はずっと専業主婦、夫婦合わせて月額28万円程度の年金収入のみで、家賃収入があるわけでも、配当収入があるわけでもありません。
家は私の祖父母の代からの持ち家ですし、現役時代からつましい生活を送ってきたので、手付かずの退職金も含めて預貯金は6500万円ほどあります。そうはいっても、最近は老人ホームの入居金も数千万円かかると聞きますから、将来私たちが寝たきりになった時のことを考えると、今の蓄えでは決して十分とは言えません。
「優翔に出してあげたのに、大翔には出せないっていうわけにはいかないんじゃないの?」
大翔びいきの家内はそう言いますが、私は「悪いけれど、ちょっと考えさせてくれないか」と言って、その日は大翔を帰しました。最寄り駅へと向かう大翔の背中は寂しそうでしたが、私からすれば我が家に大翔を1人で寄越した長男夫婦の思惑が透けて見えるようで、即座に「いいよ」と言うことができなかったのです。
●孫の将来を応援したい気持ちはあるものの、即座に「いいよ」と言えなかった杉田さん。その裏には、長男夫婦のあまりに身勝手な金銭感覚と、兄弟間の格差に対する根深い怒りがありました。後編【結婚式に住宅購入、子の学費まで親頼み…ギャンブル・推し活に夢中の息子夫婦に憤怒、74歳男性が下した“苦渋の決断”】で詳説します。
※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。
