いわゆる「SaaSの死」への懸念もあり、ここ1、2年でソフトウェア関連銘柄が大きく下落する局面があったのは記憶に新しい。「ソフトウェア関連銘柄はグロース株の代表格ともされてきただけに、今後のグロース株投資をどう考えるべきか、気にかかっている方は少なくないのではないでしょうか」。そう投げ掛けるのは、三菱UFJアセットマネジメントの投信営業第三部でシニアマネジャーを務める藤代竣介氏だ。
シニアマネジャー 藤代 竣介 氏
三菱UFJアセットマネジメントと言えば、近年はインデックスファンドのイメージが強いものの、グロース株投資のカテゴリーに位置付けられるアクティブファンドも多く、中でも注目されているファンドが「ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド <愛称:ロイヤル・マイル>」である。「積立投資をしていただいているお客さまが多いこともあり、逆風とも言える状況の中でも資金流入が続いていて、むしろその勢いは増している感さえあります」と藤代氏は強調する。
10年後の利益が飛躍的に拡大している企業はどこか
同ファンドは外国投資法人への投資を通じ、主として日本を含む世界各国の株式などに投資する仕組みだが、その運用を担うのがベイリー・ギフォード・オーバーシーズ。同社は英国の独立系運用会社、ベイリー・ギフォード&カンパニー(以下、ベイリー・ギフォード)の100%子会社であり、英国外の顧客に対して資産運用・助言サービスを提供する。
ベイリー・ギフォードはスコットランドのエディンバラで創業して以降、100年以上にわたって「長期投資の哲学」を貫き、グローバル株式投資の運用実績を積み上げてきた。中でもグロース株投資を強みとするが、では、そもそもグロース株投資をどのように捉えているのか。ベイリー・ギフォード・オーバーシーズでクライアントリレーションシップ・ディレクターを務める岩澤一史氏は、次のように話す。
クライアントリレーションシップ・ディレクター 岩澤 一史 氏
「私たちが考えるグロース株投資とは、単にPERの高い企業を買うといったことではありません。株価というのは日々のニュースや需給、投資家の心理などさまざまな要素で変動しますが、長期的にリターンを生み出す源泉となるのはやはり利益です。シンプルではあるものの、企業がどれだけ利益を伸ばしているかが重要で、私たちは5年後、10年後に今の利益を飛躍的に拡大させている企業はどこかという目線で選別を行っているのです」
それゆえ同社では、株価が短期的にどう動くかを予想することはない。一方で証券会社などの予想は短期に偏りがちで、3年を境にそれ以上先の予想をするアナリストの数は激減していることが分かる(図1参照)。「そこにギャップがあり、私たちにとっては投資機会でもあるわけです」と岩澤氏は話す。
【図1 市場は十分に先を見通すことが少ない】
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