最近、バズワードのように飛び交っている「メタバース」は、「メタ(meta/超越)」と「ユニバース(universe/宇宙)」を組み合わせた造語。一般的にVRゴーグルによって体感できる3次元の仮想空間のことと捉えられがちだが、そのポテンシャルはまだ謎に包まれている部分が多い。

このメタバースを有望な投資機会と捉え2022年3月31日に設定されたのが、日興アセットマネジメントの「グローバル・メタバース株式ファンド」。同ファンドの特徴や着目するポイントなどについて日興アセットマネジメント アメリカズ・インクの千葉直史氏に伺った。

多くの人にとって、メタバースと聞いてまず思い浮かぶのは、VRやARを活用したゲーム、バーチャルイベントなどであろう。だが、それらはメタバースのごく一部にすぎず、メタバースはデジタルアセットの所有や移転を可能とする進化したインターネットの世界において、巨大なデジタル経済圏を創出する可能性を秘めていると日興アセットマネジメント アメリカズ・インクの千葉直史氏は語る。

 

「私たちはメタバースをインターネット産業の第二の創業期へと導く画期的な概念・技術と捉えて“次世代のインターネット”と定義しているが、その背景には2つの大きな進化がある。1つは『インターフェース』の進化、もう1つは『Web構造』の進化だ」(千葉氏)。

 

インターネットは“情報”の交換から“価値”の交換の場

「インターフェース」の進化とは、バーチャル空間でも現実世界と同じようなリッチなコミュニケーションを取れるようになったこと。そして、「Web構造」の進化とは、Web3.0(ウェブ・スリー)と呼ばれる概念が実現するインターネットの世界である。代表的な例がNFT(非代替性トークン)。ブロックチェーン技術を生かして、ユーザーはデジタル上におけるアセットの所有の証明などが可能になったことだ。

これまで無限にコピーができたデジタルデータには、Web3.0で希少性の概念が付加され、さらにデジタル上のあらゆるモノが現実世界と同じようにユーザー自身が所持、移転、処分ができるようになった。このWeb3.0によってもたらされる“デジタルオーナーシップ”と“相互運用性”こそが、今後人々の消費を大きく動かす可能性を持っていると千葉氏は力説する(下図参照)。

Web3.0によってもたらされる”デジタルオーナーシップ”と”相互運用性”
(出所:日興アセットマネジメント)

「多数のプレーヤーが同時参加する大規模オンラインゲームは2000年代初頭から存在しており、昨日今日に始まったことではない。一方、『インターフェース』と『Web構造』という2つの進化が組み合わさり、“デジタルオーナーシップ”と“相互運用性”が実現可能となったことで、メタバースは現実の世界と類似の経済活動が行なわれるようになると見ている。インターネットが単なる『情報の交換』から『価値の交換』の場へと進化したことがイノベーションだ」(千葉氏)。

 

”真のデジタル経済圏”に着目し誕生したファンド

2022年3月31日、日興アセットマネジメントは「破壊的イノベーション投資」で注目されてきた米国のアーク・インベストメント・マネジメント・エルエルシー(ARK社)の調査力を活用し、メタバース関連企業へ投資する「グローバル・メタグバース株式ファンド」を設定した。同ファンドでは、メタバースを形成するカテゴリーとして「バーチャル世界」「コンテンツ・アセット」「次世代ハードウェア」「デジタルインフラ」「ブロックチェーン」「アイデンティティ」の6つに分類し、メタバースの実現に欠かせない技術を提供する企業やインフラ面で支える企業、コンテンツを展開する企業などに投資を行なっている。

時を同じくして類似ファンドも登場する中で、日興アセットの「グローバル・メタバース株式ファンド」が他と一線を画するのは、このWeb3.0の“デジタルオーナーシップ”と“相互運用性”によって誕生する“真のデジタル経済圏”に着目している点だ。

 

メタバースによって加速する「デジタル消費」

「『バーチャル世界』と『Web3.0』が融合するメタバースの世界では、デジタルネイティブな(デジタル上で完結する)ビジネスが可能になる。これまで広告業やコンテンツへのアクセス権などに限定されていたネット・ビジネスが、それ以外の領域にも拡張することに大きな投資機会があると見ている」と千葉氏は続ける。

2030年ごろには、余暇の時間の半分以上をデジタル上で過ごすようになるとの予測もあり、その意味でもメタバースは有望な投資対象であると言える。ARK社はWeb3.0によって、デジタル消費が極端に大きくなるという予測をしている。

例えば、とあるバーチャルの世界でカッコいいTシャツを購入した場合、これまでのように購入元が運営するサービスに限定されることなく、自身が所有し、他のバーチャル世界でも着用したり、他人に売却することができるようになるだろう。

こうしたデジタル資産の“横移動”が可能になると、もしTシャツを購入したアプリやサービスが運用を停止したとしても、Tシャツ自体は自分が保有しているため、相互運用性を持つ他のバーチャル世界で引き続き着用することができるだろう。「メタバースで過ごす時間が長くなってくれば、これまで現実社会で使ってきたお金をデジタル資産に投じる機会が増えてくる。こうした“デジタル消費”は、やがてオフライン消費を上回るようになるだろう」と千葉氏は説明する。

さらに、「デジタル上で様々なビジネスが誕生することがメタバースの真髄であり、ここに注目する意味は非常に大きいと見ている。Web3.0では、今までインターネットでビジネスを展開できていなかったプレーヤーも巻き込んで、まったく新しい顧客層にサービスを提供するケースが相次ぐだろう。そして、このような新たなビジネスが誕生する場にこそ、巨大なプレーヤーは誕生するもの」と展望する。

メタバースの市場規模は、2021年時点では約2.5兆米ドルだが、9年後の2030年には約7倍の18兆米ドルに達する巨大市場に成長するとARK社は予測している。私たちの想像を超えるスピードで進化が進み、バーチャルとリアルの融合で生み出される新たなビジネスと未来の世界――メタバースの投資機会に、ぜひ着目してほしい。

 

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