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【寄せられたお悩み】 65歳までは給料があるので生活していけそうですが、65歳以降は収入が公的年金のみになるので収支は赤字です。現在の預貯金と退職金、企業年金があるので当面は問題なさそうですが、人生100年時代と言われる中で先々大丈夫か不安です。企業年金の受け取り方も迷っています。一時金で受け取った方がよいでしょうか、それとも年金(分割)で受け取った方がよいでしょうか。
【お悩みの論点】 ① 65歳以降年金生活になったときに、公的年金だけでは赤字になってしまう。貯蓄の取り崩しだけで大丈夫か ② 退職金は一時金、年金どちらで受け取った方がよいか
55歳の現在、預貯金が500万円ありますから、60歳で退職金、企業年金、確定拠出年金をすべて一時金で受け取ると仮定すると、合わせて1763万円になります。さらに、今(55歳)から60歳までの給料と生活費の差が13万円、60歳から65歳までの収支差が3万円ですから、計算上は10年間で960万円積み立てることが可能です。
収入が公的年金のみになる65歳から100歳までの35年間、これらの合計2723万円を均等に取り崩していくと、使える額は年間約78万円、月々6万5千円です。65歳以降に受け取れる公的年金の見込み金額が約10万3千円/月ですから、合計は16万8千円になります。
この金額であれば、ほぼ生活費はカバーでき、単純計算では90歳代まで心配いりません。ただし、次のようなことが懸念されますのであらためて確認してみましょう。