2021年6月の1カ月、ネット証券大手社ではそれぞれ以下のファンドが資金を集めた。

4社共通の傾向:ランキング上位にはインデックスファンドが多い

ネット証券大手4社の6月販売金額上位には、インデックスファンドが多い。とくに米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数に連動するインデックスファンドの人気が高い。その中でも「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、4社すべてでベスト3に入っている人気ファンドだ。同ファンドの5月末時点の純資産総額は4,384億円。インデックスファンドの中でも最も純資産総額が多い。また、5月末時点における過去1年間の資金流入額は2,511億円と断トツだった。同ファンドの信託報酬は0.0968%と0.1%を切る低コストファンドであることや、5月末時点の1年間の騰落率が43.5%と高いことが人気の理由だ。S&P500種株価指数は7月に入っても過去最高値を更新しており、来月も各ネット証券ランキング上位に入る可能性は高いだろう。

全体を見て:日本株を対象にしたブル型ファンドも人気

ネット証券の6月販売ランキングでは、日本株を対象にしたファンドも人気だ。特に「SBI 日本株4.3ブル」や「楽天日本株4.3倍ブル」などブル型ファンドが、各ネット証券の上位にランクインしている。ただ、ブル型ファンドは、基本的に右肩上がりの動きが期待できる投資対象を選ばないと、大きな損失を被る可能性がある。信託報酬などの運用コストも通常のインデックスファンドより高いので、長期投資には向いていない。あくまでも短期での利ザヤを狙うファンドとして投資するべきである。