投資信託全体の資金流入額トップ(6カ月累計)は「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」

資金流入額トップは「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」だった。

同ファンドは、日本を含む世界の上場企業の中から、社会課題解決への寄与が期待される「破壊的イノベーション」関連企業への株式に投資するアクティブファンドである。4月26日に新規設定されたファンドで、設定日残高2,860億円と過去3番目の大型設定となったことで話題を集めた。同ファンドの5月末時点の業種別組入上位は、以下の通り。

情報技術 26.8% ヘルスケア 26.8% 一般消費財・サービス 18.7%

また、国・地域別の組入銘柄上位は次のようになっている。

米国 76.9% 中国 6.8% 台湾 4.2%

5月上旬は、米金利上昇を受けてハイテク株中心に米国株式が下落。同ファンドの基準価額も8,500円を割り込む水準まで下落した。5月後半に米国株式市場は復調となったものの、前半の下落が響いて同ファンドの5月の騰落率は-6.06%となった。しかし、資金流入が続き、5月末の純資産残高は3,440.27億円となっている。6月以降も高水準の資金流入が続くかどうかに注目だ。

資金流出額1位(6カ月累計)は「グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)」

資金流出額1位は、引き続き「グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)」だった。

同ファンドには「1年決算型」と「隔月分配型」の2つのコースがあり、コロナショック前の2020年2月には合計の純資産残高が6,763億円に達していた。しかし、コロナショックで基準価額が大きく下がったことから2020年5月以降に資金流出超に転じ、その後も資金流出が止まらない。5月末時点での合計の純資産残高は、3,569.01億円と概ね半分になっている。ただ5月末時点のパフォーマンス(騰落率)は、以下のように好調だ。

1カ月 1.84% 3カ月 9.30% 6カ月 13.43% 1年  31.21%

同ファンドの5月末の基準価額は14,929円と、コロナショック前の水準を超え過去最高値圏にある。コロナショック時のイメージが強いため資金流出が止まらないが、好調なパフォーマンスを背景に同ファンドの資金流出がいつ止まるかに注目している。