2021年5月、三井住友信託銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「SMT日経225インデックス・オープン」の概要
三井住友信託銀行の5月販売額1位は、「SMT日経225インデックス・オープン」だった。同ファンドは、国内の株式に投資し、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。5月末時点の騰落率は、以下の通り。
5月の日経平均株は、国内の新型コロナウイルス感染拡大を嫌気して上値の重い展開だった。とくに5月10~14日週は前週末比▲4.34%と急落している。ただ、急落場面では反発狙いの買いが、日経平均株価のインデックスファンドに入る傾向がある。実際、アセットマネジメントOneが運用する「日経225ノーロードオープン」には約226億円の資金が流入し、投資信託全体でトップになったのだ。「SMT日経225インデックス・オープン」も日経平均株価が急落した局面で買いが入り、三井住友信託銀行の販売金額1位になった可能性が高い。
全体を見て:外国株式ファンドの人気が高い
5月販売額ランキングでは、外国株式ファンドが5つランクインしている。三井住友信託銀行では、外国株式ファンドの人気が高い。ただ、これは投資信託全体でいえることである。モーニングスターの集計では、国際株式型(外国株式型)の5月の資金流入額は6,656億円となり、11カ月連続で資金流入となった。さらに、大分類別で11カ月連続の純資金流入額トップとなっているのだ。
2位の「クリーンテック株式ファンド(資産成長型)」は、4月の5位から3つ順位を上げた。同ファンドは、日本を含む世界のクリーンテック関連企業の株式に投資するアクティブファンドである。クリーンテック関連企業とは、代替エネルギーへの移行や環境に優しい輸送手段の利用、持続的な食料供給の実現などを促す活動を事業の中心に据えた企業のことである。4月末時点の組入銘柄上位は、以下の通り。
そして、4月末時点での騰落率は、次のようになっている。
同ファンドは、地球温暖化対策、自然環境保全、環境防止汚染といったテーマに着目して投資を行う。ESG(環境・社会・ガバナンス)投資への関心が高まっているので、6月以降もランキング上位に入る可能性は高いだろう。