2021年5月、みずほ証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」の概要
みずほ証券の5月販売ランキング1位は、「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」だった。同ファンドは、日興アセットマネジメントが4月26日に運用を始めたアクティブファンドで、当初設定額で2,860億円の資金を集めた。これは2021年最大で、歴代3位の大型設定になった。設定日までの販売はみずほ証券1社で行い、設定後はみずほ銀行もインターネット専用で取り扱っている。
同ファンドは、社会的課題解決への寄与が期待される「破壊的イノベーション」関連企業に投資を行う。テスラ(米)やスクエア(米)、TSMC(台湾)などグロース(成長)株が多いのが特徴だ。ただ、グロース株は米長期金利上昇によって売られやすい地合いになっている。同ファンドの基準価額も5月に8,400円台まで下落した。
みずほ証券では4・5月と同ファンドが販売金額1位となっているが、パフォーマンスが優れない中、6月もランキング上位に入るかどうかに注目だ。
全体を見て:海外株式型ファンドの人気が高い
みずほ証券の5月販売金額ランキングでは、10位以内に海外株式型ファンドが7つランクインしている。
モーニングスターの集計によると、国際株式型(海外株式型)ファンド全体では、5月に6,656億円の資金流入となった。みずほ証券の販売ランキングを見ても、海外株式型ファンドの人気を裏付ける結果となっている。2位の「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」は、今年2月に純資産残高が1兆円を超えた大型ファンドである。同ファンドは、世界の企業の中から競争優位性や成長力、ESG(環境・社会・企業統治)への取り組みを判断し、理論価格よりも割安と判断した銘柄に投資するアクティブファンドだ。
「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」と同じように、「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」もみずほグループだけ(みずほ証券・みずほ銀行・みずほ信託銀行)での取扱いとなっており、みずほグループの販売力の強さを示しているといえるだろう。