2021年5月、SMBC日興証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド」の概要
SMBC日興証券の6月販売金額1位は、「イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド」だった。同ファンドは世界の株式の中から、主に脱炭素社会実現に向けた取り組みやイノベーション(技術革新)に貢献する企業、あるいはその恩恵を受けることが期待される企業に投資するアクティブファンドである。ESG(環境・社会・ガバナンス)重視の流れで、脱炭素は大きなテーマになっているので、投資家の注目度は高い。SMBC日興証券でも4月・5月と販売金額ランキング1位になっている。5月31日~6月4日週を見ても、同ファンドには約71億円の資金が流入し、投資信託全体で5位となった。6月も引き続きSMBC日興証券のランキング上位に入る可能性は高いだろう。
全体を見て:外国株式ファンドの人気が高い
SMBC日興証券の5月販売金額ランキングでは、上位10ファンド中、6本を外国株式ファンドが占めている。モーニングスターの集計(5月)では、国際株式型(外国株式型)が6,656億円の資金流入となり、11カ月連続で流入超過かつ大分類で資金流入額トップとなった。がいこく株式ファンドの人気は、SMBC日興証券だけでなく、投資信託全体でも高いのだ。
そして、3位の「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」は、4月と同じ順位となった。同ファンドは、世界の上場株式の中からゼロ・コンタクト・ビジネス(非接触型ビジネス)を行う企業の株式に投資するアクティブファンドである。4月末時点における騰落率は、以下の通り。
ただ、5月前半はハイテク株から景気敏感株への資金シフトが進み、同ファンドもハイテク関連銘柄が多いことから、5月11日に12,000円を割り込む水準まで基準価額が下落した。しかし、下落する局面では買い増しをする投資家が多かったと考えられ、SMBC日興証券でもランキング上位になったと考えられる。6月8日時点では、基準価額が13,000円台に回復している。6月も引き続きランキング上位になるかどうかに注目だ。