2021年5月、マネックス証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「楽天日本株4.3倍ブル」の概要
マネックス証券の4月売れ筋ランキング1位は、「楽天日本株4.3倍ブル」だった。同ファンドは、株価指数先物(日経225先物)を積極的に利用することで、日々の基準価額が株式市場の値動きに対し、概ね4.3倍程度となることを目指して運用を行うブル型ファンドである。日経平均株価は、5月10~14日週に前週末比4.34%と急落した。
ただ、モーニングスターの集計では、同ファンドに約86億円の資金流入があり、投資信託全体でも8位となった。日経平均株価が急落する局面では、リバウンド狙いの買いが入る傾向にあるのだ。しかし、ブル型ファンドは短期での利ざやを狙う商品である。株価指数先物を利用しているのでリスクが大きいし、通常のインデックスファンドよりも信託報酬が高いので、長期の資産形成には向いていない。あくまでも、短期で取引するための商品だと考えるべきである。
全体を見て:日経平均株価に連動するインデックスファンドの人気が高い
マネックス証券では、以下のように日経平均株価に連動するインデックスファンドの人気が高い。
上位10ファンド中、5つが日経平均株価に連動するインデックスファンドになっているのだ。4位の日経ノーロードオープンは、5月10~14日週に日経平均株価が急落したときに約226億円の資金流入となり、投資信託全体でトップになった。5月はNYダウやS&P500種株価指数などの米国の株価指数が過去最高値圏で推移する中、日本株は新型コロナウイルス感染拡大により、上値の重い展開になった。日経平均株価は急落する場面もあり、逆張りで日経平均株価のインデックスファンドを購入する投資家が多かったと考えられる。