4月のリターンは米国REITが好調

4月のリターンでは、米国REITが好調だった。

新型コロナワクチンの接種が進んでいることによる景気回復期待や、経済指標の結果が良好だったので、米不動産市況も好調に推移したからだ。REITの4月リターン1位は、「通貨選択型米国リート・αクワトロ(毎月分配)」(8.2%)だった。同ファンドは、以下の4つの手法を活用したファンドである。

1.米国REITに投資 2.米ドル売り・ブラジルレアル買いの為替取引 3.米国REITのコールオプションを売却(カバードコール) 4.通貨(円に対するブラジルレアル)のコールオプションを売却(かバードコール)

4月は米国REITが上昇したことに加え、米ドル売り/ブラジルレアル買いの利益がプラスに寄与した。米国株式市場では高値警戒感がでているので、比較的割安感があるREIT市場に資金が向かう動きが、しばらく続く可能性は高いと見ている。ただ、REITファンドからの資金流出が続いていて、4月は約600億円の資金流出超となった。米国REITからの資金流出が続いているほか、2020年2月以来、1年2カ月ぶりに国内REITが流出超に転じたからだ。4月末時点におけるREITの3カ月リターンは14.8%と全カテゴリーでトップ。6カ月リターンも31.5%と外国株式33.9%に続いて2位である。REITは好調なパフォーマンスでも売りが優勢で、外国株ファンドなどに資金が向かっている可能性が高い。