2021年4月、SBI証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の概要

SBI 証券の4月販売ランキング1位は、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドだった。同ファンドは、バンガードが運用する「バンガー S&P 500 ETF」への投資を通じ、米国の代表的な株価指数であるS&P500種株価指数に連動する投資成果を目指すファンドである。3月末時点の騰落率は、以下の通り。

1ヶ月 7.85% 3ヶ月 13.93% 6ヶ月 25.02% 1年  55.34%

いずれの期間でも好調なパフォーマンスとなっている。さらに4月になってもS&P500株価指数が過去最高値を更新する中、投資家の資金が同ファンドに向かったのである。2月から3月にかけて米長期金利上昇から米国株は下落する場面もあったが、米10年国債の利回りは1.6~1.7%となり、S&P 500種株価指数の予想配当利回り1.4%を上回っている。

安全資産としての米10年債の利回りが相対的に高まってきており、米国の機関投資家からの買い意欲も強い。米10年債利回りの急上昇がなければ、株式市場への資金流入も続きそうだ。5月も同ファンドの人気が継続する可能性は高いだろう。

全体を見て:外国株式のインデックスファンドの人気が高い

外国株式に連動するインデックスファンドが1位、2位、4位、5位、7位、10位と6つランクインしてる。インデックスファンドは、保有コストである信託報酬が安いのが特徴だ。1位のSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの信託報酬は年率0.0938%(税込)と、0.1%を切っている。信託報酬は、投資信託を管理・運用してもらうためのコストとして、投資信託を保有している間支払い続けるコストである。とくに長期保有する場合、信託報酬の差は一見小さいようでも大きなコスト負担となる。SBI 証券では低コストのインデックスファンドの人気が高く、長期での資産形成を行っている投資家が多いと考えられる。

ここに注目:予想分配金提示型ファンドの人気が高まっている

6位にグローバルAIファンド(為替ヘッジあり予想分配金提示型)がランクインしている。世界中の上場株式の中から、AI(人工知能)の進化・応用により高い成長が期待される企業に投資するファンドである。また、為替ヘッジありで、予想分配金提示型ファンドというのが特徴だ。

予想分配金提示型ファンドとは、基準価額に応じて分配金の額をあらかじめ提示しているタイプの投資信託。同ファンドでは、原則として毎月25日に決算を行い、以下のような分配方針に基づいて分配が行われる。

11,000円未満 基準価額の水準等を勘案して決定 11,000~12,000円 200円 12,000~13,000円 300円 13,000~14,000円 400円 14,000円以上   500円

通常の毎月決算型ファンドは同じ金額の分配金を毎月支払うため、運用収益を超えた分配金を出すファンドもあり、長期の資産形成には向かないとの見方が広がった。そこで運用した収益に応じて分配金を出す、予想分配金提示型ファンドの人気が高まっているのである。

グローバルAIファンド(為替ヘッジあり予想分配金提示型)は、基準価額が11,000円未満になると基準価額の水準を考慮して分配金が決定される。基準価額が一定以下になった場合は分配が見送られることもあるため、元本から分配金を出すいわゆる「たこ足分配」を避けられるのだ。

5月以降も予想分配金提示型である同ファンドの人気が継続するかどうかに注目している。