REIT型ファンドは米国REITが好調

REIT型ファンドの3月リターン首位は、インフラ関連好配当資産ファンド(毎月決算型)(米ドル投資型)だった。

同ファンドは、国内のインフラ関連企業の株式とJ-REITに投資する。3月は国内株式市場とJ-REIT市場が堅調だったことに加え、ドル円が月間で4.2%の上昇(ドル高・円安)となったことが、パフォーマンスに寄与した。

ポートフォリオの予想配当利回りは2.7%(日本株2.0%、J-REIT3.6%)と東証1部の平均配当利回り1.65%(予想ベース)を大きく上回っている。3月はグロース株からバリュー株への資金シフトが続いてたが、4月も好調なパフォーマンスを継続できるかどうかに注目だ。

3月のREIT型ファンドのリターンは、米国REIT型、かつ為替ヘッジなしのファンドが上位を占めている。バイデン政権による2兆ドル(約220兆円)規模の追加経済対策や、新型コロナウイルスワクチン普及による景気回復期待が高まったことや、米長期金利上昇によってドル高・円安が進んだことが要因だ。

ただ、米国REITからは資金流出が続いている。3月の「米国・北米型REIT」は約148億円の資金流出となり、過去1年間でもっとも多くなった。国内REITには資金流入が続いているので、海外REITを売却して国内REITや、人気の高い外国株ファンドを購入する動きがでているのだろう。

資産別リターンでは、2月に続いて3月もREITが首位(+5.2%)となった。2月に大幅に上昇したホテル関連は下落したものの、そのほかのセクターが好調に推移したことで、2カ月連続で首位となったのだ。
2021年1~3月期のパフォーマンスでも、REITは12.6%と首位。外国株式の11.1%を上回っている。しかし、海外REITは昨年10月頃から資金流出が続いている。今年に入ってパフォーマンスの好調なREITだが、4月以降も資金流出が続くかどうかに注目だ。