2021年3月の1カ月、ネット証券大手4社ではそれぞれ以下のファンドが資金を集めた。

4社共通の傾向:米株×インデックス×低コストの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が強い

4社とも米国の株価指数であるS&P500種株価指数を対象とするファンドの人気が高い。SBI証券では1位と4位、楽天証券では1位、auカブコム証券では2位、マネックス証券では2位と6位が同指標を対象にしたファンドだ。

とくに、4社すべてで三菱UFJ国際投信が運用するインデックスファンドeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)がランクインしている。

eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準の運用コストを目指しているほか、純資産残高が一定の水準を超えた部分については、より低い信託報酬率が適用される「受益者還元型信託報酬率」を採用しているのが特徴だ。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は、以下の通りである。

500億円未満    0.088% 500~1,000億未満  0.0875% 1,000億円以上   0.087%

このように運用コストである信託報酬が安いことから個人投資家の人気も高く、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2020」でも第9位に選ばれている。

4月に入りS&P500種株価指数は、節目の4,000ポイントを超えて過去最高値を更新している。引き続きS&P500種株価指数を対象にしたファンドの人気は継続するだろう。

全体を見て:短期売買向けの国内株・ブル型も上位を占める

つみたてNISAやiDeCoなどの税制優遇制度の普及に伴って、インデックスファンドの人気が高まっている。インデックスファンドは信託報酬などの運用コストが安いので、長期・積立・分散投資に適しているからだ。

しかし、ネット証券のランキングを見ると、日本株のブル型ファンドの人気も高い。ブル型ファンドは先物などを利用して基準価額となる指数の動きを上回る収益を目指すファンドだ。相場のトレンドを当てれば大きな利益を狙えるが、外れた場合は大きな損失をだす可能性もあるハイリスク・ハイリターンの投資信託だ。

ブル型ファンドは、長期で運用を考えている人には適していない。あくまでも短期での利ざやを狙う商品であると理解して購入するようにしたい。

ここに注目:9カ月連続の流入超「外国株式型」の強さは続くのか

3月のネット証券ランキングでは、外国株式型が上位を占めている。3月はNYダウが前月比で6%以上上昇したほか、先進国の株価動向を占めるMSCIワールド・インデックス(ドルベース)も前月比3.11%と続伸した。

モーニングスターの集計によると、3月の「国際株式型」の資金流入額は7,411億円となり、9カ月連続の流入超過かつ大分類で純資金流入額トップとなった。ネット証券の3月のランキングもこれを裏付ける結果となっている。

米国を中心とした外国株式型ファンドの人気が、4月以降も続くかどうかに注目だ。