REITファンドは軒並み好調。ホテル関連銘柄がけん引

REIT投信全体のパフォーマンスは好調。2月の月間騰落率は5.2%となり、2020年1月以来、1年ぶりにリターンで首位となった。新型コロナ後の景気回復期待から、とくにホテル関連銘柄が上昇をけん引した。

東京証券取引所に上場しているJ-REIT全体の動きを表す東証REIT指数も、2月に4.48%(配当込みベース5.08%)上昇した。国内における新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にあることや、ワクチン接種開始による経済正常化期待からJ-REIT市場は上昇したのだ。

個別のファンドで1位になったのは、「東京海上J-REIT投信(豪ドル)毎月分配型」の15.8%。同ファンドは国内に上場しているJ-REITを主要対象とし、外貨での運用を行うことにより通貨への投資効果を追求するファンドだ。用途別の構成は以下の通りである。

1.特化型(物流施設) 13.2% 2.複合・総合型(オフィス+住宅) 11.9% 3.特化型(オフィス) 9.7% 4.複合・総合型(住宅+ヘルスケア・病院) 8.8% 5.特化型(オフィス+その他)       7.7%

2月は豪ドル円が5円ほど豪ドル高・円安に進み、同ファンドのパフォーマンス向上に寄与した。

また、ブラジルレアルや米ドルで運用しているファンドも上位に入っている。円安傾向が進んでいるので、外貨建てで運用するファンドのパフォーマンスが円建てよりも優れた結果になったのだ。

ただ、好調なパフォーマンスだったREITファンドだが、2月は約100億円の資金流出となった。株式型ファンドに比べてこれまでのパフォーマンスが優れなかったので、REIT型ファンドが値上がりする局面では、利益確定売りが優勢になったと考えられる。