主戦場をスマホアプリへ移すゲームソフト市場

ドラゴンクエストシリーズは、近年スマートフォンアプリへの移植が進んでいます。2013年11月にスマートフォン用の情報アプリ「ドラゴンクエスト ポータルアプリ」をリリースし、アプリ内で歴代のドラゴンクエストを配信するサービスを開始しました。これにはファンが殺到し、第1弾として配信した初代『ドラゴンクエスト』は初日に100万ダウンロードを突破しています。

さらに、本編からスピンアウトした「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズにおいても、2014年1月に初めてスマートフォン向けタイトル『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』をリリースしました。こちらも大きな話題を呼び、2022年10月には3300万ダウンロードを達成しています。

相次いでスマートフォンアプリ版ゲームを投入する背景には、ユーザーの遊び方が変わってきているためだと考えられます。以前は専用のゲーム機に対応するパッケージ型のソフトを購入することが主流でしたが、近年はスマートフォンやタブレットなどでプレイするユーザーが増えてきました。

国内ゲームソフト市場規模を比較すると、2015年から2021年にかけてパッケージ型のソフトが1000億円台後半で停滞しているのに対し、スマートフォンといったスマートデバイス用のゲームアプリは9000億円台から1兆3000億円台にまで増加しました。

【国内ゲームソフト市場規模】

コンピュータエンターテインメント協会「CESAゲーム白書」より著者作成

国内のスマートデバイスゲームアプリ市場規模は世界的に見ても大きく、2021年はアメリカ、中国に次いで世界3位となっています。今後ゲーム業界で生き抜くためには、アプリゲームのシェアが重要となってきそうです。