東証を取引停止に追い込んだ「ライブドアショック」

ライブドアに対する強制捜査のニュースは、2006年1月16日の夕方に伝わりました。ライブドア株式は翌日の取引で急落します。ライブドアは新興市場で主要な銘柄だっただけに、市場全体も大きく下落しました。主力銘柄にも売りが波及し、東証1部の値下がり銘柄数は9割にも達します。

混乱は18日になっても収束せず、売り注文が殺到し処理能力を超えたことから、東京証券取引所は全銘柄の取引停止に追い込まれました。ライブドアは極端な株式分割を繰り返しており、約定件数が増えやすかったことが原因だといわれています。累計の分割割合は36万分割にも上っており、特に2004年2月に実施した異例の100分割は市場軽視と批判されることも少なくありません。

東京証券取引所は同月21日、ライブドアを注意銘柄に指定し、23日には上場廃止基準に抵触するおそれがあるとして監理銘柄に指定します。3月には上場廃止を決定し、翌4月に上場廃止となりました。

【2006年1月の日経平均株価】

日経平均プロフィルより著者作成

拡大画像表示