・消費税を廃止して「新税」を創設? 唐突発表に大反発、政権崩壊へ急転

高級車の代名詞「ロールス・ロイス」は、1906年にイギリスで誕生しました。一流の自動車メーカーとして世界で認められており、多くの王室や政府専用車に採用されています。ボンネット先端部のエンブレム「スピリット・オブ・エクスタシー」は、世界で最も有名なトレードマークの1つといえるでしょう。

しかし、そんなロールス・ロイスも、実は経営破綻を経験しています。名門自動車メーカーに何が起こったのでしょうか。

高級外車の代表格がまさかの経営破綻

ロールス・ロイスは、チャールズ・スチュアート・ロールズとフレデリック・ヘンリー・ロイスが共同で設立しました。当初から良質なエンジンを開発し、初期に発表した「シルバーゴースト」が高く評価されことから、同社の名は世界に知られるようになります。

しかし1971年2月4日、ロールス・ロイスは経営破綻してしまいました。理由は、第2次世界大戦中に参入した航空機エンジンの開発事業でした。ロッキードに納入する予定だった「RB211エンジン」の開発がうまくいかず、損失が拡大したことから破綻に追い込まれます。

ロールス・ロイスは経営破綻を機に、航空機エンジン部門と自動車部門に分裂しました。前者は国有化(1987年に民営化)され、後者はフォルクスワーゲングループ、その後にBMWグループへと譲渡されます。

もっとも、他の自動車グループ傘下となった今も、ロールス・ロイスのステータスに揺らぎは見られません。また航空機エンジンメーカーのロールス・ロイスも、業界大手の地位を占めています 。失敗してもトップクラスの座に返り咲くところが、ロールス・ロイスが一流たるゆえんなのかもしれません。