消費税は何に使われている?

消費税の使い道は、法令で「制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費」と定められており、これらを「社会保障4経費」と呼びます。

【消費税法第1条2項(一部抜粋)】
消費税の収入については……制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする。

出所:e-Gov法令検索 消費税法

少子高齢化が進む日本では社会保障4経費が大きく、消費税では十分カバーできていません。例えば2022年度では32.2兆円の社会保障4経費に対し、国の消費税収は17.4兆円にとどまりました。

【2022年度の社会保障4経費(予算額)】
・年金:13.4兆円
・医療:12.1兆円
・介護:3.6兆円
・子ども・子育て支援:3.1兆円
(参考)2022年度における国の消費税収:17.4兆円

ただしカバー率は改善傾向にあります。2022年度までの8年間で、カバー率は9.8ポイント改善されました。もっとも、社会保障4経費は年々増加していることから、それだけ消費税収が伸びたということであり、私たちの負担が重くなっている証拠ともいえるでしょう。

【社会保障4経費と国の消費税収(予算額)】

財務省「消費税の使途に関する資料」より著者作成

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