年利4~5%の高金利を掲げる「外貨定期預金」が増加

12月9日の日本経済新聞朝刊で「外貨定期預金、高金利競う」という記事が掲載されました。年4~5%の利率を提示する銀行が出てきたことにより、外貨定期預金の残高が大幅に増えているという内容です。

といっても、円建て預金の利率は相変わらず低いままで、定期預金の大部分は預入金額の多寡、預入期間の長短は関係なく、年0.0020%前後です。一部、ネットバンクなどでもう少し高めの利率が適用されますが、全国に支店を構えているメガバンクは、同じ利率を提示しています。

金利がようやく発生してきたのは外貨預金ですが、これもメガバンクの利率はどこも似たり寄ったりです。たとえば外貨建て定期預金の利率は、やはり預入金額の多寡、預入期間の長短だけでなく、取扱通貨も関係なく、年0.001%が適用されています。つまり米ドル建てでも、ユーロ建てでも、英ポンド、スイスフラン、豪ドルなど、どれも年0.001%でしかありません。

こうしたなか、外貨定期預金の利率を競い合っているのは、SMBC信託銀行や新生銀行、大和ネクスト銀行、ソニー銀行などで、いずれもメガバンクが提示している外貨定期預金の利率に比べてはるかに高い水準を提示しています。
どのくらいの利率を提示しているのかを見てみましょう。各行とも通貨の種類が結構多いので、1年物米ドル建て定期預金で比較します。

・SMBC信託銀行・・・・・・年4.500%
・新生銀行・・・・・・年5.00%
・ソニー銀行・・・・・・年4.00%(外貨普通預金からの預入・自動継続)
・大和ネクスト銀行・・・・・・年4.10%

新生銀行の年5.00%が目を引きますが、いずれも年4%以上の利率が提示されており、国内の円建て預金の超低金利にうんざりしていた人たちにとっては、かなり魅力的に映るのではないでしょうか。

ただ、注意しなければならない点もあります。