海外旅行は円安と燃料高で値上がり傾向

行動制限の緩和から、海外へ旅行に行く日本人も増えると思われます。ただし、今年は円安と原油高が大きく進みました。そのため、海外旅行の費用は以前より増えるかもしれません。

【ドル円と原油先物の価格(2022年1月3日~10月30日)】

Investing.comより著者作成

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円安が進むと、現地通貨の取得により多くの日本円を支払う必要があります。例えば1000ドル分を交換するとき、1ドル=110円なら11万円ですが、1ドル=140円なら14万円を支払わなければいけません。

また、クレジットカードを介して支払う場合も請求額は原則新しい為替レートで算出されるため、やはり円安下での費用増加は避けられないでしょう。なお適用される為替レートはカード会社ごとに異なるため、それぞれ問い合わせてください。

さらに今年見られた原油高は、国際便に別途かかる「燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)」を増加させる傾向にあります。燃油サーチャージは2カ月ごとに見直され、2022年10~11月分は全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)でそれぞれ過去最高値を更新しました。2022年12月~2023年1月分は引き下げが発表されていますが、海外旅行ファンにとっては厳しい環境が続きそうです。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。