バブルの終焉

バブル景気は1991年に終焉を迎えました。バブルとは取引の対象物の実質的な価値と、取引価格がかけ離れてしまう状況を意味します。バブルの最中には、「今はバブルである」ことに気付く人は少なく、次から次に取引が行われるものです。

しかし、バブルがはじけると、手元に残るのは本来の価格に値下がりした土地や株です。際限なくお金を貸した銀行は、不良債権問題に悩むことになりました。

バブル期の投資

バブルというと日本では、このプラザ合意後のバブル景気を指すことがほとんどです。しかし、日本でも世界でもバブルはしばしば起きています。

バブル期の投資は上昇気流に乗っているうちはいいのですが、バブルがはじけると急にはしごを外された状態になることに注意が必要です。大きな損失を避けるには、分散投資などリスク軽減の基本を守るようにしましょう。

適切な為替水準とは?

ドル円はバブル崩壊後さらに円高ドル安傾向を強めますが、現在は日米の金利差から1ドル140円台の円安に転じています。しかし、現在の日本には過度な円安はデメリットが多く、インフレで国民の生活は苦しくなりました。為替の動向は今後も予断を許さない状況で、適切な水準へ落ち着くことが望まれます。プラザ合意は世界経済の歴史的な転換点であり、あるべき為替レートについて考えさせられる出来事だったといえます。

執筆/松田聡子

明治大学卒業後、ITエンジニア、国内生命保険会社での法人営業を経て、2007年より独立系FPとして開業。コンサルティングの他、企業型確定拠出年金講師や執筆活動に従事。人生100年時代を最後まで自分らしく生きるためのお金のアドバイスと情報発信がライフワーク。日本FP協会認定CFP、DCアドバイザー、証券外務員二種。