要注意! ペイオフでも保護されない預金とは?

一部対象外となる預金があったものの、日本振興銀行に預けられた預金の大部分を保護したペイオフは、私たち預金者にとってまさに“最後のとりで”といえるでしょう。

しかし、ペイオフは全ての預金を保護の対象としているわけではありません。預金の種類によっては対象外となるため注意してください。

ペイオフが保護しない預金のうち、代表的なものが「外貨預金」です。日本円を外貨に交換して預けるタイプの預金で、円預金より比較的高い金利や為替差益が期待でき、人気があります。しかし外貨預金はペイオフの対象外のため、万が一銀行が破綻した場合、制度の保護を受けることはできません。

【ペイオフで保護される預金などの範囲】

出所:預金保険機構 預金保険制度の概要

保護の対象外となる預金は、破綻した銀行の財務状況などによって返済されるケースもあり得ます。しかし、そもそも多くの経営破綻は支払い能力がないために破綻するのであり、仮に銀行が破綻した場合、ペイオフ対象外の預金が返ってくる可能性は高くないでしょう。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。