最近、若者を狙った「国際ロマンス詐欺」の手口が急増しているといいます。国際ロマンス詐欺とは、マッチングアプリで「外国に居住している」と告げて近づき、恋愛関係となって架空の投資やFXなどに勧誘してお金をだましとる詐欺の手口です。

アプリ外のSNSに誘導し恋愛関係になって信頼を得てから勧誘したり、結婚を餌にしたりするなど、手の込んだ手口が広がっています。

折しも2022年4月1日から成人年齢が引き下げられ、18歳や19歳の方も堂々とマッチングアプリを利用できるようになりました。これにより、さらに国際ロマンス詐欺の被害が増える可能性も懸念されるところです。

今回は若者に忍び寄る国際ロマンス詐欺の手口や対処方法などについて、実例を見ながら確認していきましょう。10代で新成人となった方、20代で結婚願望のある方、マッチングアプリで恋愛対象を探している方などはぜひ参考にしてみてください。

前橋優美さん(20代前半)のケース

今回の被害者は、20代前半の前橋優美さん(仮名)です。前橋さんは大学を出て地元から離れた企業に就職しましたが、コロナ禍でほぼ在宅勤務が続いていました。入社式にも出られず同僚ともオンライン会議でしか会ったことがない、という状況です。

そんな前橋さんは、親元を離れて1人暮らしをしていたので孤独感も募り、「誰かとつながりたい」という思いからマッチングアプリに登録しました。