相談者のプロフィールとお金データ

【立川みどり(仮名)さんプロフィール】
・年齢:49歳
・都道府県:長野県
・家族構成:夫(孝之さん〈仮名〉、会社員53歳)、子(18歳、大学に進学し、1人暮らしをしている)
・職業:パート

【資産状況や月々の収支内訳】
世帯の金融資産額: 600万円
内訳
預貯金:200万円
投資信託:400万円 ※孝之さんの企業型DC

収支
<収入>
・世帯の毎月の手取り収入:約42万円
・世帯の手取りの年収:約600万円
<支出>
・毎月の支出:42万円

<支出内訳>
住居費(ローン返済)8万円、水道光熱費2.5万円、食費4万円、車両費2万円、通信費2万円、教育費(学費と仕送り分)19万円、医療費0.5万円、保険料1.5万円、その他(衣類、小遣いなど)2.5万円

6年前の相談内容と、今回FP相談に訪れた経緯

6年ほど前、ちょうどお子さんが中学への進学を控えていた時期に、教育費や企業型DCについての相談を受けました。その場では、教育費や家計のためにも『住宅ローンの借り換えをしたほうがよい』ということと、加えて『みどりさん自身の自分年金作りのためにiDeCoを始めたほうがいい』とのアドバイスを送りました。

住宅ローンについては、みどりさんも借り換え先で予想以上に優遇があることが分かり、すぐにでも借り換えをしたかったのですが、夫の孝之さんに「借り換えしなければならないほど、お金に困っているのか?」と言われ、動いてもらえませんでした。

iDeCoについては「夫が企業型DCに加入しているから(自分までしなくても…)」と始めるには至りませんでした。

6年の時が経って……今度は、お子さんが大学に進学されるタイミングで再び、FP相談にお越しいただきました。

主な相談内容は老後資金作りについてでした。お話を聞いていると、きっかけは2つあって、1つは別件でローンを組むことになり、ローン借り換えの事の重大さにやっと気がついた孝之さんが、住宅ローンの借り換えに動いてくれたこと。「『前に借り換えようとしたときと、金利がほとんど変わらないから問題ない!』なんて夫は言い訳している」とみどりさんは話していました。ただ、この“損”していた分をこれから資産運用で取り返したいお気持ちも話してくれました。

もう1つはお子さんの大学進学を機に、扶養から外れる働き方に変えたこと。「働いて、老後のための資産を少しでも多く作りたいと思います」とのことですが、一方で社会保険や税金のことも気になっているようでした。

ここからは、実際にみどりさんに送ったアドバイスを解説していきます。