過去最大の円高局面は?

ドルに対して最も円高が進んだのは2011年10月です。2008年の「リーマンショック(※)」でドル円が100円を下回り、その後も円高が止まらず2011年10月31日に一時75.58円を記録しました。現時点ではこれが対ドルで最も円高になった事例です。

※リーマンショック:大手金融機関「リーマンブラザーズ」が破綻し世界的な金融危機に発展した事件。同社は信用力が低い借り手に向けたローン(サブプライムローン)が不良債権化し破綻に追い込まれた。破綻時の負債総額は約6000億ドル(1ドル=125円で75兆円)。

【ドル円の値動き(2011年8月1日~10月31日)】

Investing.comより著者作成

その後は2012年12月に発足した安倍政権下で行われたアベノミクスをきっかけに円安に転じます。冒頭に述べた通り、現在では130円台まで円安が進んでいます(2023年3月末時点)。