年金の常識を疑え!

突然ですが、あなたは老齢年金をいつから、いくら受給できるかご存じですか?

「なんか先輩が61歳とか62歳とかから年金がもらえるって言ってたな」。はい、それは特別支給の老齢厚生年金のことですね。男性であれば、昭和36年4月1日までに生まれた方が対象です。それ以降の方は、ありません。

「年金もらえる年齢って、70歳とか75歳に引き上げられるんでしょ。ひどい話だよね」。いやいや、それは全くのデマ。70歳とか75歳という年齢は、繰下げ受給が可能な年齢。受取時期を遅らすことで年金額が増やせる“オプション”です。

「もうね、もらえるんなら早くもらうの。死んだらおしまいだからね」。確かに、受取時期を早める繰上げ受給もみなさんの“オプション”ですが、年金額は一生減額されるのがデメリットです。人は勝手には死ねないので、長生きすることを想定してもう一度考えてみた方がいいのではないでしょうか?

「年金もらったって老後には2000万円も足りないんでしょ?」。あー、2019年に大いに話題になった件ですね。でも年金額は現役時代の給与額によって決まるし、何年保険料を払ったかによっても決まるので、みんなそれぞれ違うんですよね。

オイカツ講座を読んでいただいている皆様には、ぜひ「年金の常識」を疑ってもらいたいと思っています。早くもらわないと損だとか、もらえなくなるんじゃないかなどといったテレビや雑誌、あるいは同僚との飲みの席で話されている「年金の当たり前」は、ほぼ間違っています。

「じゃあ、私の年金って、いつからいくらなの?」。はい、『ねんきん定期便』をご用意ください。詳しく解説します。