狂気のCMの背景にある「日清10則」とは?

カップヌードルといえばユニークなテレビCMを思い出す方も少なくないでしょう。他では見られない作風で、ひと目見れば焼き付いてなかなか忘れられません。

しかしテレビCMは一般に高い費用がかかるもの。他と異なる作風で広告を打つのは企業側としても勇気が要るはずです。

日清食品が独特なテレビCMを展開できるのは、同社に受け継がれる「日清10則」があるからでしょう。同社の行動規範とされているもので、10項目にわたって社員に挑戦を促す内容です。日清10則が根付いているからこそ一風変わったテレビCMでも積極的に挑戦でき、ひいてはそれが日清食品の成長の原動力となっているのでしょう。

【日清10則】
1.ブランドオーナーシップを持て
2.ファーストエントリーとカテゴリーNo.1をめざせ
3.自ら創造し、他人につぶされるくらいなら、自ら破壊せよ
4.外部の英智を巻き込み、事業を加速させよ
5.純粋化した組織は弱い。特異性を取り込み、変化できるものが生き残る
6.知識と経験にあぐらをかくな。自己研さんなき者に未来はない
7.迷ったら突き進め。間違ったらすぐ戻れ
8.命令で人を動かすな。説明責任を果たし、納得させよ
9.不可能に挑戦し、ブレークスルーせよ
​10.仕事を楽しむことも仕事である。それが成長を加速させる

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。