2021年11月、野村証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の概要 

野村証券の11月販売額ランキング1位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドは米国の成長株に投資するアクティブファンドで、10月末時点における組入上位銘柄は以下の通り。

 1.マイクロソフト 8.3%
 2.アルファベット 8.0%
 3.アマゾン・ドット・コム 5.7%
 4.メタ・プラットフォームズ 5.2%
 5.VISA 4.8%

同ファンドの10月末時点における純資産残高は1兆4274億円で、公募の追加型株式投資信託(ETF除く)の中でトップとなっている。10月末時点における1年間のリターンが45.2%と好調で高水準の資金流入が続き、1年間で8273億円も純資産残高が増加したのだ。そして、11月のリターンも3.59%と好調だった。ただ、11月下旬から新型コロナウイルスの変異株「オミクロン型」の感染拡大や、米金融政策の正常化前倒しに対する警戒感から、米国株式市場は上値の重い展開になっている。12月も引き続き同ファンドへの高水準な資金流入が続くかどうかに注目している。

全体を見て:米国株を対象にしたアクティブファンドの人気が高い

野村証券では、米国株を対象にしたアクティブファンドが人気だ。3位の「ティー・ロウ・プライス米国割安優良株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」は、企業の本質的価値に比べ過小評価されていると判断される米国株に投資を行うアクティブファンドである。同ファンドの10月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。

 1.アルファベット 7.0%
 2.マイクロソフト 4.82%
 3.ゼネラル・エレクトリック 3.58%
 4.アメリカン・インターナショナル・グループ 3.08%
 5.モルガン・スタンレー 3.02%

11月は、22日に米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数が4743.83ポイントまで上昇し、過去最高値を更新した。しかし、11月下旬から米国株式市場は上値の重い展開になっている。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン型」の感染拡大や、米金融政策の正常化前倒しに対する警戒感が高まったからだ。同ファンドの11月の騰落率も-1.25%とマイナスだった。12月も引き続き野村証券のランキング上位に入るかどうかに注目している。