2021年11月、SBI証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」の概要
SBI証券の11月販売金額1位は、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。
S&P500種株価指数は11月22日に4,743.83ポイントまで上昇し、過去最高値を更新した。その後は下落したものの、引き続き同ファンドへの高水準の資金流入が続いたようだ。同ファンドは11月24日に純資産残高が4,044億円となり、2019年9月26日の設定から527営業日で4,000億円を突破。米国株式に投資するインデックスファンドの中で最速となった(ETF除く)。運用コストである信託報酬等が年率0.0938%程度と、米国株式に投資するインデックスファンドの中で最安水準であることと、S&P500種株価指数のパフォーマンスが好調なことから旺盛な資金流入が続いている。12月も、引き続きSBI証券のランキング上位に入る可能性は高いだろう。
全体を見て:11月も国際株式型ファンドが人気
上位10ファンド中、8つが国際株式型ファンドとなっている。そして、インデックスファンドが多いことも特徴的である。SBI証券のようなネット証券では、コスト意識が高い投資家が多いと考えられるので、信託報酬などの運用コストが安いインデックスファンドの人気が高いのだろう。4位の「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」は、日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み・円換算ベース)」をベンチマークとする。国・地域別構成比率は、以下の通り(2021年10月末時点)。
アメリカ 59.3%
日本 5.7%
イギリス 3.4%
カナダ 2.9%
フランス 2.8%
そして、10月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 6.3%
3カ月 6.8%
6カ月 10.9%
1年 47.9%
11月も22日に米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数が4,743.83ポイントまで上昇し、過去最高値を更新した。先進国を中心に好調なパフォーマンスだったので、同ファンドへの資金流入が続いたのだろう。ただ、11月下旬から米国を中心に株式市場は軟調な展開になっている。12月も同ファンドへの資金流入が続くかどうかに注目している。