2021年10月、三井住友銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「ダブル・ブレイン(ブル)」の概要 

三井住友銀行の10月販売額ランキング1位は、「ダブル・ブレイン(ブル)」だった。同ファンドは、イギリスのヘッジファンド運用会社マングループが運用する2つの戦略に投資するファンドである。リスクパリティ(リスクの均等)で安定した収益を目指す「ターゲットリスク戦略」と、債券や株式、コモディティ(商品)など500以上の市場で買い(ロング)と売り(ショート)を併用して絶対収益を追求する「ダイバーシファイド戦略」によって安定的な収益を目指すのだ。通常の「ダブル・ブレイン」は、安定したパフォーマンスをキープしながら、債券以上のパフォーマンスが期待できる投資信託である。そして、よりリスクをとって積極的な運用を行うのが、「ダブル・ブレイン(ブル)」である。同ファンドの9月末時点における騰落率は以下の通り。

1カ月 -3.3%
3カ月   5.8%
6カ月  17.5%

9月のパフォーマンスはマイナスとなったが、半年ベースでは17.5%と高いリターンとなっており、今後も三井住友銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。 

全体を見て:日経平均株価に連動するインデックスファンドが人気

日経平均株価に連動するインデックスファンドが2つランクインしている(3位と8位)。3位の「三井住友・225オープン」は、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。日経平均株価は、9月14日に30,795.78円の年初来高値をつけたが、その後に下落。10月6日には27,293.62 円の安値をつけた。そして、同ファンドの10月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 -2.0%
3カ月   6.5%
6カ月   0.8%
1年    27.2%

10月中旬以降、日経平均株価は戻り歩調にあるが上値は重い。ただ、日経平均株価に連動するインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。11月も、同ファンドが三井住友銀行でランキング上位に入るかどうかに注目だ。