2021年10月、SMBC日興証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「日経225ノーロードオープン」の概要 

SMBC日興証券の10月買付ランキング1位は、「日経225ノーロードオープン」だった。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指して運用を行うインデックスファンドである。日経平均株価は、9月に30,795.78円の年初来高値をつけたが、その後は下落。10月6日には27,293.62円まで下落した。ただ、日経平均株価に連動するインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。SMBC日興証券でも、株価が下落したときに同ファンドへの買いを入れた顧客が多かったと考えられる。日経平均株価は10月中旬以降戻り基調で、11月になって3万円をうかがう展開となっている。11月もSMBC日興証券のランキング上位に入るかどうかに注目だ。

全体を見て:10月も海外株式型ファンドが人気

SMBC日興証券では、10月も海外株式のアクティブファンドの人気が高かった。5位の「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」は、世界の上場企業の中から、ゼロコンタクト・ビジネス(非接触型ビジネス)を行う企業の株式に投資するアクティブファンドである。個別銘柄の選定においてはアーク社の調査力を活用し、主に成長株に投資する。そして、9月末時点における騰落率は以下の通り。

1カ月  -8.00%
3カ月 -13.20%
6カ月  -1.89%
1年       21.07%

1年間ではプラスリターンとなっているものの、直近のパフォーマンスはさえない。米長期金利上昇によって、同ファンドが投資するグロース株(ハイテク株)は上値の重い展開になったからだ。そして、同ファンドは、10月に約284億円の資金流出となり、公募の追加型株式投資信託(ETF除く)の中でもっとも多い流出となった。ただ、10月はハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が過去最高値を更新し、同ファンドの基準価額も10月29日に13,840円まで上昇。9月末時点の基準価額12,699円から1,000円以上上昇している。基準価額が戻り基調なので、11月もSMBC日興証券のランキング上位に入る可能性は高いだろう。